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1年生の今月の本


レモンねんど タイトル レモンねんど
著者 佐藤 多佳子(作)曽我 舞(絵)
出版社 国土社
 

 カワルくんのおジイは、ハツメイカでカガクシャだ。世の中のやくにたつ、あたらしいものをどんどんつくっている。このまえ、おジイがくれたチョコレート・ハミガキ・ドロップなんか、さいこう! なめているだけで、虫ばがけろりとなおっちまった。
「カワルくん、レモンねんどをあげよう」ある日、おジイは、レモンいろのおもちみたいなものをカワルくんにくれた。レモンのいいかおり、つめたくて、つるつるぐにゃぐにゃしている。おジイのくれたかみきれには、こうかいてあった。
  ――レモンねんどのあそびかた――
  その一……生きものをつくる
  その二……名まえをつける
  その三……名まえを十五かいいじょうよんで、ねんどにおぼえさせる
  その四……うごきかたをおしえる
  その五……かわいがって、ともだちになる

 カワルくん、図工のせいせきは5だ。さっそく、チンパンジーをつくることにした。めちゃめちゃかしこいチンパンジーをテレビで見てから、一ぴきほしいとおもっていたのだ。そして、どうにかチンパンジーをこねあげて、「レモニー」と名づけた。名まえもねんを入れて百回さけんでやった。こうして、レモニーは、ちゃんとカワルくんのペットになった。

●不思議な不思議なレモンねんどに、名前をつけて名前を読んで、動き方を教えて……。まるで幼い子どもがいろんなことを学び覚えていくようにすくすくと成長していきます。しかし、素材は粘土ですから、ぐにゃぐにゃと柔らかく壊れやすく、同じ形のまま長くはいられません。次々といろんな生きものに変身し、それがちょっとした騒動に発展してしまいます。

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