あるひ、もりせんせいが、きょうしつに はいってくるなり いった。「おはよう。きょうから 二しゅうかん、このクラスで、みんなと いっしょに べんきょうしたり、あそんだりする おともだちを しょうかいするね」「えっ？」「てんこうせい？」ぼくらは、そわそわ、ざわざわ。
　ピヨヨン　キュイーン　ピヨヨン　キュイーン　
はいってきた そのこを みて、ぼくは じぶんの めが おかしくなったかと おもったよ。だって、そのこは、ちいさな こどもみたいな ロボット だったんだから。「ハジメマシテ。ボクハ　ヘッチャラクンデス」「ヨロシク　オネゲエシマス」ヘッチャラくんの あいさつは「おねがい」が、「おねげえ」にきこえたので、みんな、げらげら がははは……。おじぎを しようとしたら、くびが はずれそうになったのか、ヘッチャラくんは りょうてで あたまを おさえて、かたを カキン コキンと うごかした。そして、「ヘッチャラ　ヘッチャラ」といった。ぼくらは、おもわず パチパチパチと だいはくしゅ。
　ヘッチャラくんは もりせんせいの おじさんが はじめて つくった こどものロボット。だから、にんげんの こどもたちと いっしょに あそんだり べんきょうを してもらうために、がっこうに “たいけんにゅうがく”に きたのだそうだ。