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2年生の今月の本


ひとりざむらいとこうちょうせんせい タイトル ひとりざむらいとこうちょうせんせい
著者 斉藤 洋(作) 高畠 那生(絵)
出版社 講談社
 

 ある日、ひとりのさむらい「ひとりざむらい」があるいていると、色あせたしまもようの「だれか」が、だらりんとたおれていました。ひとりざむらいは、足もとを見て「おぬしは、なにものだ?」とたずねました。しまもようのだれかは、いきもたえだえに、「おーだん・・・ほどー・・・」とこたえました。あちこち色がはがれていますが、よく見るとたしかに「おうだんほどう」のようです。
 ひとりざむらいは、おうだんほどうに言いました。「たしかに、おぬしはおうだんほどう。だが、どうしておぬしは、こんなに人どおりの少ないところにいるのであるか?」
 おうだんほどうに「ちょっと・・・、しゃどうのむこうを・・・見てください」と言われ、そちらに目をやると、みどりいろのフェンスがありました。そのとき、「じつは、そのフェンスのむこうは小学校なのです。そして、いま、だんなが見ているところに、まえは正門(せいもん)があったのです」と、こんどは上から声が聞こえてきました。声の方を見上げてみると、そこにいたのは、ほこうしゃようのおしボタンしきしんごうき。青くなったり、赤くなったり・・・、声のぬしは、そのしんごうきでした。

●「自分の家に近いから」という理由で、小学校の正門の場所を変えてしまった校長先生。それが原因ですっかり弱ってしまった横断歩道と信号機を救うため、ひとりざむらいは校長先生と勝負しようと心に決めました。斎藤洋さん&高畠那生さんのコンビが描く、思わずクスリと笑ってしまう摩訶不思議なお話です。

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