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3年生の今月の本


ウソがいっぱい タイトル ウソがいっぱい
著者 丘 修三(作) ささめや ゆき(絵)
出版社 くもん出版
 

学校へ行くじゅんびをして、下のへやにおりていくと、お母さんがぼくをにらんで言った。「リュウちゃん、あんた、二日もつづけてちこくしたんだって?」「し、してないよ。ちこくなんて」・・・ちぇっ、また同じだん地のユミが言いつけたな。おしゃべりめ!「ウソをついても、ちゃーんとわかるんだから。ウソつきはドロボーのはじまり。ウソつくくらいなら、もっとさっさとして、今日こそはちこくしないぞって思うのがふつうでしょ、まったく!」
朝から「おこごと」をせなかいっぱいにせおわされて、ぼくは学校にむかった。「ウソつきはドロボーのはじまり」と、お母さんはよく言うけれど、本当かなあ。それが本当なら、ぼくはもうとっくにドロボーになっているはずだ。だって、今までにとてもかぞえきれないくらいのウソをついているもの。じまんするわけではないけど、一日に一どもウソをつかない日なんてなかった・・・と思う。きのうだってそうだ。ウソをつくつもりは、これっぽっちもないのに、おぼえているだけでも三どもウソをついてしまった。
このぶんだと、ぼくは一年間に何回ウソをつくんだろう?ぼくは手のひらに書いて計算してみた。・・・ウヘッ、一年間に1095回もウソをついちゃうことになるぞ!

●「ウソをつかないようにしたい」と思いつつ、なかなかそれを達成できないリュウ。しかし、様々な人達と交流する中で、リュウの中に小さな気づきが芽生えます。もちろんウソをつくのは良くないことだけど、もしかしたらウソにもいろんな種類があるのかも・・・?「ウソ」について深く考えられるようになることも、成長の一歩なのかもしれませんね。

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