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5年生の今月の本


お江戸の百太郎 タイトル お江戸の百太郎
著者 那須 正幹
出版社 フォア文庫
 

 東京が、まだ江戸とよばれていたころのおはなしです。本所亀沢町の長屋に大仏の千次という岡っ引きがすんでいました。体がでかくて、のんびりしているから、そんなあだ名がついたのでしょう。ただ、かんじんの捕り物の腕はさっぱりで、これまで手がららしい手がらもありません。なにしろ、最後にどろぼうをつかまえたのは、かれこれ五年前。神だなの十手にくもが巣をかけているんじゃないかと思うほど前のことでした。

 しかし、大仏の千次には、心強くもたのもしい? 味方が一人いました。むすこの百太郎です。千次のおかみさん、つまり、百太郎の母親が流行病で死んだのは五年前。百太郎が七つの夏でした。それ以来、千次と百太郎はふたりぐらしです。家のことは、ごはんのしたくから、そうじせんたくまで百太郎がやらなくてはなりません。そのうえ……。

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