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5年生の今月の本


日本一のいじわるじいさん タイトル 日本一のいじわるじいさん
著者 国松 俊英
出版社 ポプラ社
 

 学校で、一人ぐらいのお年よりに手紙を書くことになり、さときは大弱り。しかも当たったのは、伊丹惣五郎(いたみそうごろう)なんていういかめしい名前の、八十五歳のじいさんだ。何を書いていいかわからないから、ファミコンやマンガのことを書いて、ゴジラの絵をかいておいた。クラスのほかの子たちに、お年よりから次々とお礼の返事がくるなか、さときにはなかなか返事がこなかった。

 やっときたとおもったら、
「義理で小学校のへたな手紙などもらってもうれしくない」
だの、
「字はきたないし、内容も貧しい」
だの言いたい放題。さときは頭にきた。名前は伊丹だけど、いやみなじいさんだ。なのに、同級生の奈央に話すと、
「このおじいさん、ほんとうはうれしいのよ。わたしのおじいちゃんにそっくりだからわかるの」
と言う。

 じいさんは<お年よりをまねく会>にも来たし、とうとうさときの家にまでやってきた。お昼をごちそうになったくせに、
「茶は熱いほうがええ」
などと文句ばかり言うじいさんだが、かあさんはにこにこしている。それ以来、じいさんは、さときの家にたびたび来るようになった。

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