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6年生の今月の本


拝啓パンクスノットデッドさま タイトル 拝啓パンクスノットデッドさま
著者 石川 宏千花
出版社 くもん出版
 

 多摩地区のはずれのはずれにあるこの古アパートで暮らしているのは自分と右哉だけだし、母親はたまにしか帰ってこない。高校くらいは出ておかないとね、と母親がいいだしたときには、うそだろ?と思った。どこからどう調達してきたのか、まとまった金額の入った銀行の封筒を食卓のまん中において、「受験、まだ間に合うでしょ?」といったのが、九月だったか、十月だったか。
 すっかり働く気でいたため、いまから受験かよと思いつつ、意外にも顔がほころんでしまったのを覚えている。
 なんだ、高校いけんだオレ……。
 それでも、ふたつのアルバイトをかけもちしながらの高校生活には、ときどき説明のしようがないなにかを感じるときがあった。感じはじめたら最後、なにもかも放り出して、ここじゃないどこかに走っていってしまいたくなる。
 そんなときは、弾く。
頭の中をからっぽにできた気になるまで、ひたすら弾く。身体の奥の奥にまで、低く重く響く音を出せるあれを。

★なかなか帰ってこない母親、中学生の弟、生活費など、不安に押しつぶされそうな晴巳の心の支えは、音楽・パンクロック。ある日、学校で委員会の仕事ができずに困っていると、その仕事を引き受ける代わりに、晴己にバンドを組んでステージに立ってほしいと軽音部のクラスメイトから提案があり……。

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