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6年生の今月の本


不思議を売る男 タイトル 不思議を売る男
著者 ジェラルディン・マコーリアン
出版社 偕成社
 

 エイルサは、5年生の<働く人びと>という課外レポートで、町の図書館に見学にいくことになりました。毎年、館長さんが生徒を一人図書館の見学に招待してくれるのですが、喜ぶ子はほとんどいません。そこで決まって、学校は行儀のよい子を選んでいかせるのです。絶対に文句を言わない、エイルサのような女の子を。

 物語は、エイルサが図書館で正体不明の若い男と出会うことから始まります。ふとしたはずみに「うちの店で店員を募集しているけど」と口をすべらせたことから、その男を家に連れて行かなくてはならなくなりました。エイルサの家は古道具屋をやっていたのですが、男は、店に古本があるのを見つけると、目を輝かせました。
「朝から晩まで働かせてもらいますよ。給料なんていりません」
そう言って熱心に自分を売り込むこの男を、お母さんはやとうことになってしまいます。それから、この男(MMC・バークシャー)はひたすら店にある古本を読みふけり始めます。

 土曜日の昼下がり、元陸軍少佐といった感じのいいお年寄りが、あらわれました。そして、壁の前にあった大きな置き時計の方に行き、言いました。
「これはけっこうな時計ですな」
しかし、その時計は壊れていました。中もすっかりさびています。残念そうな紳士の様子を見たMMCが、突然話し始めました。
「この大時計に秘められた話をお聞かせしないんですか」
「よろしければぼくにあのできごとを話させていただけますか。それをお聞きになって、この時計にまつわる悲劇がつまらないかどうかお決めください」

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