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1年生向け季節の本

わにのニータはねむりたかった タイトル わにのニータはねむりたかった
著者 山本省三(作・絵)
出版社 教育画劇
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 わにのニータはねむりたかったのです。とにかくぐっすりねむりたかったのです。けれども、どうにもこうにもねむれませんでした。というのも、ニータが大きくなっておりが小さくなったからです。

 ニータのねがいは一つです。足としっぽをぴいんとのばして、一本のまるたんぼうのようになってねむることです。でも、それはむりでした。ニータのくらす動物園は小さくて、おりを広げるなんてとんでもないことなのです。

 こうしてニータがねむれないまま、三週間と一日たった朝、新しい、飼育係がやってきました。その飼育係は、とてもこわがりやでした。
「は、はじめまして、ニータさん。これからおりの、そ、そうじをいたします。」
 そのとき、ねぶそくのニータは、
「ふんがあっ。」
 大あくびをしたからたまりません。飼育係は、まっさおになって、
「わににたべられるうっ」
と、おりをとび出していってしまいました……。

ニータは、眠りたいだけなのに……。眠いからあくびをするだけなのに……。これから、ニータの思いもかけぬ大冒険がはじまります。登場人物のセリフや擬音語がたくさん描かれています。お子さんと一緒に音読すると、いっそう楽しめそうです。
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