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1年生向け季節の本

うさぎのセーター タイトル うさぎのセーター
著者 茂市久美子(作)
新野めぐみ(絵)
出版社 精興社
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『うさぎやのセーター とくべつはんばいの ごあんない さむがりやの ひと かぜを ひきやすい ひとに このふゆ うさぎやの セーターを とくべつに おゆずりいたします……』

 ――「へえ、うさぎやのセーターねえ。」
おばあさんはちらしを見ながら目を細めました。そして、さっそくちらしにあった番号に電話をかけてみました。

 すると、セーターやさんなのにセーターの色はみどりいろだけだったり、お金をはらうかわりに 古い毛糸一かせと交換だったりと、どうやら変わったセーターやさんのようなのでした。

 とはいえ、おばあさんのもとにとどいた、みどりいろのざっくりとした、手編みのセーターは、とってもかるくてあたたかくて、まるでおひさまにつつまれているみたい。このセーターがきてからというもの、おばあさんはどんなに寒い日でも寒さが気にならず、おしゃれをして外出を楽しむようになったのです。

うさぎやのみどりいろのセーターは、どれほどあたたかいものなのでしょうか。ぜんぜん寒さが気にならないなんて、何かひみつがありそうです。ほっこりとしたセーターのあたたかさを思い浮かべると、心まで春のようにぽかぽかとあたたかくなるようなお話です。
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