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1年生向け季節の本

かいとうドチドチ タイトル かいとうドチドチ
著者 柏葉幸子(作)
ふくだじゅんこ(絵)
出版社 日本標準
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 小さな家から、
「ラーメンがたべたい!」
と、大きな大きなどなりごえ。

 どなっているのは、ドチドチという、とても太ったおじいさん。まっかな顔で、おくさんのサッサにどなっています。サッサは、ドチドチとは反対に、とてもやせたおばあさん。

 「ばあさん、ラーメンをとってきてくれ。」
 ドチドチはサッサにたのみました。
「ねるまえにたべると、もっとふとりますよ」
「わしは、ちっともふとってなんかいない。」
 ドチドチは、まじめな顔で首をふります。
「まあ、おじいさん!わたしたちが、どうしてどろぼうをやめたとおもっているんです。おじいさんがふとりすぎたからですよ」

 ドチドチは、『かいとうドチドチ』とよばれたどろぼうでした。とても、変わったどろぼうです。ドチドチは、とりかえっこどろぼうだったのです。なにかをぬすむと、そのかわりにプレゼントをおいてきます。そのプレゼントは、もらう人が心からほしかったものばかり。だから、ドチドチがどろぼうに入ってもだれもおこりませんでした。

どうしても、ラーメンを食べたいドチドチは、ラーメンを盗みに行きますが……。とても変わったものばかりほしがるドチドチ。彼が盗んだものは、どれも「本当にあったらいいな」「こんなことができたらいいな」と思うものばかり。読んでいてワクワクします。
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