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1年生向け季節の本

ぽとんぽとんはなんのおと タイトル ぽとんぽとんはなんのおと
著者 神沢 利子(作)
平山 英三(絵)
出版社 福音館書店
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 ふゆです。ゆきがまいにちふりました。のはらに山にゆきがふりつもりました。木のえだも、地面もすっぽりとふかふかのゆきがおおいかぶさり、まわりはいちめんまっ白です。

  そしてここは、ふゆごもりのあなのなか。くまのかあさんはふたごのぼうやをうみました。二ひきのぼうやは、かあさんのおっぱいをのんでは、くうくうねむって、どんどんおおきくなりました。

  あるひのこと、あなのなかで、ぼうやはふしぎなおとをききました。――かーん かーん。……それは、ぼうやが今まできいたことのないおとでした。だから、ぼうやはかあさんにたずねたのでした。
「かーん かーんっておとがするよ。かーん かーんってなんのおと?」

しーんとしずまりかえった冬の山。くまの親子のいるあなの中には、いろんな音が聞こえてきます。そして、それはみな、ふたごのぼうやたちにとってははじめて出会う音たちでした。寒い冬から暖かな春に向かうにつれ、聞こえてくる音も変わっていきます。『かーん かーん』『ぽとん ぽとん』といったやさしい音の表現から、春の訪れ・喜びを感じることのできる作品です。
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