ひきがえるのヘンリーはおおがねもち。たべることと、めずらしいのりものがだいすきです。

　あるひ、ひこうせんにのっていると、はるか目の下に、のねずみハリーのトラックをみつけました。ヘンリーは、ハリーのトラックをおいこして、みちのまんなかにちゃくりくしました。
「そんなところに、そんなものをとめないでくれ！　いま、きみをかまっているひまはないんだ！」
　ハリーはおこりました。ハリーは、いとこのマリアンが、まほうつかいのくろねこにさらわれたので、たすけにむかうとちゅうだったのです。
「くろねことたたかうなんて、きけんすぎるぞ！」
　ヘンリーはハリーをとめましたが、そのとき、車にのっているマリアンのしゃしんをみつけました。ヘンリーは、いきをのんでいいました。
「つぶらなひとみ、しろくひかる歯……。こんなにうつくしいひとをみたのは、うまれてはじめてだ！　マリアン、ぼくがすぐにたすけにいってやるぞ！」

　こうして、ヘンリーとハリーは、マリアンをたすけるため、おそろしいくろねこのやしきへとむかったのです。