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1年生向け季節の本

ちょっぴりてんさい1年生! タイトル ちょっぴりてんさい1年生!
著者 北川 幸比古(さちひこ)(文)
松本 恭子(絵)
出版社 国土社
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 ひらのくんは、ひらがながよめます。でも、いくつもつながると、まだうまくよめません。おかあさんは、
「もっともっとがんばって、しけんでいいてんをとってよ」
といいます。小学校、中学校、高校、大学と、まだまだ長いあいだ、べんきょうをがんばらなければならないらしいのです。ひらのくんは、がんばらないで、らくにべんきょうができるほうほうがあればいいのに、とおもいました。

  そのばん、ひらのくんのゆめの中に、いま、にゅういんしているおばあちゃんがあらわれました。ひらのくんは、ずっとおみまいにいっていないのをおもいだしました。
「いいのよ。ずっとべんきょうだったものね。わたし、あなたにきてもらいたいから、べんきょうをあっというまにすませにきたのよ」
とおばあちゃんはいいました。
「がんばらないで、らくにできる?」
「ええ。ほんとは、とちゅうがたのしくて、おもしろいんだけどね。じゃ、目をつぶって」

  あくる日、目をさましたひらのくんはびっくりしました。中学生のおねえさんのえいごのきょうかしょがよめるのです。

突然、勉強ができるようになったひらのくんに、先生やお友達はびっくりします。でもそのせいで、みんなから仲間はずれにされてしまうことに。「うまくいったり、失敗したりしながら、少しずつ学んでいく。その過程が楽しいんだ」という作者からのメッセージがとても印象的です。一年生だけでなく、学ぶすべての子どもたちに読んでいただきたい作品です。
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