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1年生向け季節の本

きんいろの雨 タイトル きんいろの雨
著者 中川 なをみ/ぶん
舟橋 全二/え
出版社 くもん出版
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 ある日、おじいちゃんからすずに、手紙がきました。
「山がきれいです。あそびにきてください。」

 すずはバスにのって、出かけていきました。おじいちゃんの家は、林の中の一けん家です。赤いトタンやねの 小さい家でした。家のまわりは大きな木が いっぱいありました。
「この木、なんていう木?」
「カラマツだよ。」
 カラマツの木のてっぺんは、天までとどきそうです。

 夜になりました。すずはすぐにねむってしまいました。ピュウーン。すずは、なにかの音で、目がさめました。
「おじいちゃん、こわいよー。」
「こわくないよ。風が、すずに プレゼントのよういをはじめた 合図だからね。」
 すずには、なんのことだかわかりません。シャラッ シャララッ シャラ。いままでに聞いたことのない、ふしぎな音がします。

お話も絵も、とてもシンプルな絵本ですが、そそりたつカラマツの木や風にゆれる木の葉の音が、実際に聞こえてきそうで、ページをめくるたびに、林の中のおじいちゃんの家にいるような気分になっていきます。風が、すずにくれたプレゼントとは? 豊かな自然、そして、おじいちゃんの深い愛情に包みこまれているような、あたたかな気持ちにさせてくれる絵本です。
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