このとき、家庭学習研究社が産声をあげた!  ~その1~

11月 17th, 2008

 今から40数年前のことです。賀茂郡西条町(現在の東広島市)で学習塾を営んでいる一人の青年のもとに、突然の依頼が舞い込みました。それは、「広島の私立や国立の中学校を受験する子どもの勉強の面倒を見てくれないか」というものでした。これまで子どもたちを教えていた人が、事情があって続けられなくなり、困った親の一人が人づてにその青年の存在を知って頼みに来たのでした。随分昔のことですが、当時から西条周辺のごく一部の子どもは、広島の中学校を受験していたのです。

 突然のことだし、青年はこれまで中学生しか教えたことがなく、迷いました。それに、「小学5年生20名」というのですから責任も重大です。しかし、若かったその青年は「何でも挑戦してみたい。やってみよう!」と、結局はこの話を引き受けることにしました。

 このようにして、中学受験をめざす子どもたちの学習指導は思いがけない形で始まりました。当時、広島には中学受験向けのテキストをつくっている学習塾はなく、たいていは書店で手に入る大手出版社の参考書で教えていました。青年も例に漏れず、同じような参考書を買い求めて使うことにしました。中学受験の指導経験がないので、広島の中学入試も一から勉強するありさまで、何から何まで初めて手をつけることだらけでの出発でした。

Posted in 家庭学習研究社の歴史

おすすめの記事