夏の講座がいよいよ始まりました

7月 23rd, 2009

 夏休みの訪れとともに、夏の講座が開講しました。弊社においては、小学6年生が22日(水)から、4・5年生が24日(金)から各校舎とも授業を開始します。

 夏の講座は、いずれの学年も前半と後半に分かれており、お盆前までの14日間(6年生は19日間)は講義形式での授業、お盆明けからの8日間は演習型の授業となっています。演習型の講座は、春から夏の講座にかけて学んだ事柄を定着させるために行っています。

 小学生の子どもたちにとっては、せっかくの夏休みなのだから学習塾などには行かず、毎日楽しく遊んでいたいのかもしれませんね。筆者もそう思って、子どもたちに尋ねてみたことがあります。ところが、
「ううん、塾って楽しいからイヤじゃないよ」
と、意外な返事が返ってきました。

「子どもたちが学びから逃走している」などという話が取り沙汰される今日ですが、まだまだ世の中捨てたものではないですね。「遊びたい盛りの小学生が、受験のために夏休みさえ塾に通わされている」といった論調の記事を雑誌などで目にすることもあります。しかしながら、実際には子どもたちは自分から望んで勉強しているのです。また、そうでなければ決して易しいとは言えない勉強を続けることなどできるはずがありません。それは、筆者自身も小学生の学習指導の現場で実感していることです。

 子どもにとって、未知のものごとにふれる体験というのは楽しく、エキサイティングなことです。中学受験の塾での学習も何ら変わりません。むしろ、中学受験を目指せるだけの学力を携えた子どもたちにとって、挑戦しがいのある課題が用意され、頭を使って問題解決をはかる醍醐味が堪能できるわけですから、塾が楽しいところであるのは当然なのかもしれません。

 子どもたちは大人よりも暑さに強くタフです。真夏になると、子どもたちの体温と熱気とで、エアコンの効き目があるのかないのかわからないほどの日もあります。学校のゆったりと仕立てられた教室と違い、塾の教室はお世辞にも広いとは言えません。それだけに、よけいに暑さが身に応えるのです。それでも子どもたちは平気の平左。この子どもたちの元気に引っ張られて、授業を行う私たちもがんばります。

 ある年、校舎のエアコンの集中制御板が壊れ、丸二日半エアコンなしで授業をするハメに陥ったことがあります。立っているだけでもクラクラするような暑さの中、まいってしまったのは大人の私たちだけで、子どもたちは元気いっぱいに授業を受けてくれました。三日目の朝にはとうとう、「今日エアコンが直らないようなら、授業を取りやめにしてもらいたいものだ」と、半ば本気で思ったほどでした。

 さて、中学受験をめざす小学生にとって、夏の講座は単に「夏休み中に行われる講座」以上の重要な意味をもっています。それは、受験勉強にたっぷりと時間が割けるので、学力の飛躍が期待できるということもありますが、もっと重要な役割を果たしてくれるのです。それは、受験対策をリズムよく効率的に進めていけるようになるということです。

 夏の講座は、普段と違って、平日はほぼ毎日のように授業があります。ですから、塾で習ったことがまだ頭に鮮明に残っているうちに家庭でやり直しができるし、家での予習(5・6年生)で生じた疑問点が記憶に残っているうちに授業を受けることができます。このように、授業と家庭勉強が絶えず連動していくので、勉強にリズムが生まれてくるのです。

 今まで、今ひとつ勉強を流れに乗せることができなかったお子さんも、学習計画を立て、塾での授業と家庭での予・復習に焦点を当ててがんばれば、勉強に向かうときの腰の重たさも随分軽減されるものです。夏休みの講座を活かし、是非とも受験勉強のリズムを取り戻していただきたいと思います。

 また、初めて夏の講座から塾に通い始めたお子さんも、夏休みの期間は受験対策に集中して取り組めますから、いち早く受験生活に慣れ、勉強のコツを手の内に入れることができるでしょう。夏休みは、受験対策の開始時期としてお勧めのタイミングの一つなのです。

 無論、真夏の期間の講座ですから、体調管理に万全を期する必要があるのは言うまでもありません。その点に関しては、おかあさんに十分配慮をお願いしたいと存じます。子どもたちの夏休みの取り組みが、大いなる成果につながりますことを、心より念じています。 

Posted in ごあいさつ, 勉強の仕方, 家庭学習研究社の特徴, 行事レポート

おすすめの記事