中学受験の第一関門は学習塾選び
1月 7th, 2010
わが子の中学受験を視野に入れている親御さんにとって、受験を成功裡に導くための最初の関門は、「学習塾選び」であろうと思います。
広島は地方にある中規模都市ですが、その割に私立・国立の中・高一貫校が数多くあり、中学受験の盛んなところです。中学受験指導を手がける学習塾も多数あります。それらはそれぞれ異なるカラーをもち、指導法も異なります。多数の学習塾の中から、どの学習塾を選ぶべきか。それが受験の成否を決める大きなファクターとなりますから、慎重に決定したいものです。
まず、候補となる学習塾を、あまり深く考えずにいくつかあげてみてください。どんな学習塾をリストアップしましたか? リストアップにあたり、どんな規準を設定しましたか?
多くの場合、第一のポイントは「合格実績」であろうと思います。合格例が少ない、もしくは全くない学習塾では、選ぶのに躊躇しますし、あえて冒険するのはためらうのが当然です。ですから、学習塾をいくつかピックアップする場合にも、基本は「実績のある学習塾」からというのが常識です。
ただし、ここをクリアした学習塾なら、後は合格者数や合格率から順位づけるだけでなく、別のファクターもからめて検討すべきです。よく受かる学習塾、たくさん受かっている学習塾が、必ずしもお子さんにふさわしい塾であるとは限りません。
では、他のファクターとしてどんなことがあげられるでしょうか。これは人それぞれでしょう。小学生の通塾ですから、通学に要する時間、交通機関のアクセスを調べるのは必須のことだと思います。通学の負担の少ない塾で、合格実績面においても候補に残り得る学習塾をリストアップしてみてください。
「通学の日数、負担」というファクターも重要です。弊社の「土曜コース」のように、平日は通学がなく、2週間に1回のテスト日のみの通学というのもありますが、多くの学習塾は週2日から週4~5日の範囲で通塾日数が設定されているようです。
最近の小学生は、何らかの習い事やスポーツ教室に通っているものです。受験するからといって、これらをすべてやめてしまう必要はありません。また、親御さんも、お子さんも継続を望まれるケースが多くあります。これらを突き合わせ、塾に通える曜日とその数、負担の面で親が適当と考える通学日数を設定している学習塾をピックアップしてみてください。
他にも塾選びのポイントはいろいろあると思います。「データの充実度」という観点からも、塾をふるいにかける必要があるかもしれません。志望校の選定や受験での合格の可能性を見ていくうえで、データの信頼度が高いということは大変重要な要素です。これについても調べてみる必要があるでしょう。
また、どんな指導法によって学力を伸ばす塾かを調べると、親の考えやお子さんへの適性から取捨選択できると思います。たとえば、弊社は講義形式の授業を軸に学習指導を行います。しかし、そういうやりかたではなく、演習中心の指導法を採る学習塾もあります。
弊社のような指導で成果をあげるには、家庭での予習や復習が必要になります。家庭勉強が必要であるゆえに、弊社のような塾では必然的に通学日は少なめになります。しかし、演習型の指導をする塾は塾での対策のみで受験を乗り切ることもできるでしょう。その代わり、通学日数や塾での勉強時間は長くなります。
また、一言ではご説明できませんが、親御さんの教育方針と、学習塾それぞれの「指導法」や「学力観」とを照らし合わせ、ブレが少ない学習塾を選ぶことも大切でしょう。たとえば、「受験勉強は、合格するための手段なのだ」という観点に立つのか、「合格をめざすプロセスも、子どもの人間的成長の場にするよう配慮すべきだ」と考えて指導するのかで、学習塾の雰囲気は随分変わってきますし、子どもの取り組み方にも違いが生じるものです。
無論、金銭的負担も学習塾それぞれによって異なります。安いほどよいわけでもありませんし、高いばかりでダメな塾もあるかもしれません。逆に、負担が少なくてよい塾もあるかもしれませんし、高いけれども高いだけの価値を示す塾もあるかもしれません。
他にも、塾を選ぶ際に規準となるファクターはいろいろあるでしょう。無論、行かせてみなければわからない面が多々あるので、最後まで塾選びに迷う人がいるのも無理からぬ話です。
前述の観点から塾をふるいにかけたうえで、最終的にお勧めする方法があります。それは、実際にその塾に通った人から情報を入手することです。よい点ばかりでなく、気になる点も含めて、いろいろな人から教えてもらうと、親の方針に合致している塾かどうかや、わが子に合っているかどうかもわかってくると思います。
さて、これをお読みになった方々のかけたふるいに、家庭学習研究社が残っているでしょうか。そうなればうれしいのですが。