子どもの勉強ぶりに不満が募るかたへ ~その1~
11月 21st, 2011
子どもの勉強が行き詰まったり、惰性に流れたりで、困っているかたはおられませんか? いったんそうなると、立て直すのにも骨が折れるものです。小学生の子どもが自分で問題点を洗い出し、必要な対策を講じることはまだ十分にはできません。どうしても親のサポートが必要になります。
ただし、勉強するのは子ども自身ですから、勉強の内容にまで手を貸したのでは意味がありません。子どもがやる気を出し、やるべきことを自分で実行に移せるような流れをつくるのが親に望まれるサポートであろうと思います。
それをしてやれるのは今しかないのです。子どもが中学生になってしまうと、もはや親が子どものやる気を引き出したり、学習姿勢の改善にむけて助力したりすることは不可能です。親が子どもにしてやれるいちばんのことは「自立させる」ことであり、そのために親が関われるおそらく最後のチャンスが今なのではないでしょうか。
今回と、次の記事は、そのための親の心ももちようについてお伝えしようとかいたものです。以前書いた文章の焼き直しで恐縮ですが、何かのお役に立てば幸いです。
1.親自身が心を開き、新しい発想を取り入れる勇気をもつこと。
子どもは親の教えを聞いて何かを身につけるのではなく、親がしていることを見、それをまねて身につけると言われています。子どもの行動や勉強への取り組みに問題があるとしても、その原因の一端(というより、かなりの部分)は親にある可能性は極めて高いと思います。子どもの勉強の取り組みを改善する際には、まずは親自身が自分について振り返ってみる必要もあるのではないでしょうか。そして、改めるべきは改め、自分のやり方にこだわらない柔軟な姿勢をもつことも必要であろうと思います。それが、親の気づかないところで子どもの微妙な変化を引き出すに違いありません。
2.「しつけ」とは何かを改めて考えてみませんか?
しつけというと、「いけないときに叱る」「いけないことを禁止する」「必要に応じて罰を与える」など、「子どもをパワーコントロールすることだ」と思う人が多いそうです。しかしながら、これらはしつけのプロセスの一部でしかありません。「しつけとは、子どもに、自分自身で考えて、どうしたらよりよい決定をすることができるかを教えること」です。
3.どうするかは子どもに決めさせましょう。
子どもの自発的取り組みを引き出すには、子どもを信用してやる必要があります。そして、どのように勉強するかは子ども自身に決定させるのが望ましいと言えるでしょう。どのように勉強するかについては、親子で話し合いをすることも必要ですが、そのとき、最終的決定は子ども自身にさせてください。親はあくまで「応援者」であり、「相談相手」に留まるべきです。子どもが自分で考え、自分で決めてこそ自律的にやろうという姿勢も生まれてくるものです。
また、子どもが修正のための新たな「学習計画」を立てるにあたっては、親も一緒に自分の「努力目標」として何かを掲げ、「一緒にがんばろう!」というように、共同意識をもたせるのも効果的です。