今年度の中学入試結果について
2月 13th, 2012
先週いっぱいまで、僅かではありますが補欠の繰り上げ合格の報告がありました。これは、県立広島中と附属福山中の発表後の入学手続き状況に合わせて若干の動きが生じ、それに伴う補充が一部の中学校であったからではないかと思われます。
弊社の今年の入試は、久しぶりに男女ともバランスのよい結果を得ることができました。合格者数については、当ホームページにて御確認いただくようお願いいたします。
昨年12月4日に実施した弊社の模擬試験最終回(第5回)には、弊社会員を含めて男女とも600名以上の6年生の参加がありました。その結果を見ると、弊社会員受験生は男子の学力上位層が比較的厚く、男子の私学最難関広島学院の数は、かなり上がるものと予想していました。一方、女子のほうは例年より苦戦するのではないかと心配していました。
結果ですが、男子は期待通りの実力を発揮し、女子のほうは「心配ご無用」とばかりに素晴らしい結果を残してくれました。女子受験生のみなさんの奮闘には、ほんとうに頭の下がる思いです。余計な心配をしてしまったものです。
これはあくまで内輪の話ですが、今年の入試結果で私たち関係者が一様に喜んだことがあります。それは、全ての校舎がその抱える受験者数に応じて、よい結果を残せたということです。しかも、男女のアンバランスも余りありませんでした。
弊社は、「全校均質の指導」を謳い、特定の校舎に力を入れるようなことは一切していません。お預かりしたお子さんを全て平等に扱い、それぞれの志望校合格の夢が叶うよう指導しています。しかしながら、入試はそうそう期待通りには終わってくれません。大概は、うまく結果を残せた校舎もある代わりに、担当者が肩を落とすような結果に終わってしまう校舎が出てしまいます。ですから、この数も誤解のもとになりますから公表していません。
また、受験生個々についてみると、どの校舎にもあっと驚くような好結果を残すお子さんがいる一方、実力から見て信じられない残念な結果に終わってしまうお子さんがいます。入試は水物と言われますが、思わぬ失敗をしてしまったお子さんの心中を察すると、言葉も出ないほどです。今年もそれについては例外ではありませんでした。
今年の入試日程や入試制度には変更らしい変更はありませんでした。受験者数については、修道が1024名、広島女学院が875名と、若干数を減らしていることから、全体的に去年よりも受験者総数は減少しているものと思われます。ご承知のように、この両校は広島で最もポピュラーな人気私学であり、両校の受験者数の1.2倍くらいが広島の受験者総数と見ても差し支えありません。この数は、少子化がすっかり定着しているという要因だけでなく、留まることのない構造的不況も多分に影響していると思います。
しかしながら、「私立の一貫校でわが子を学ばせたい」という考えをおもちの家庭にとって、入試の関門が広くなっていることは歓迎すべきことです。無理のない受験対策で、十分に志望校合格が得られる状況になりつつあるのですから。
入試終了後によく受ける質問があります。つい2~3日前もありました。それは、「いったい何人受けてこの合格者数なんですか?」という質問です。どのぐらいの確率で通している塾かを聞き、それによって塾の実力を計ろうというお気持ちなのでしょう。
塾としては、よい率を言いたくなります。そこで、たとえば広島学院を受けた男子児童が何人いるかを調べ、合格者数から比率を出すことはできるでしょう。しかし、これでは正鵠を射た返事とは言えないように思えます。なぜなら、誰しも最難関の中学校に受かるものなら受かりたいと思っていたはずです。しかしながら、塾での成績状況から断念するお子さんも相当数います。そのことを考えると、受けた数÷合格者という算出方法は適切でないように思います。
それよりも私たちが気にかけていることは、「どれぐらいのお子さんが、志望する中学校に入学できたか」ということです。毎年、各中学校の入学者数と、そのなかに弊社の会員が何名含まれているかを調べています。これでわかる占有率こそが、ほんとうの塾の実力指数だと考えるからです。昨年、清心の入学者の4割弱は弊社会員でした。そのことに価値を見出しているのです。
弊社では、各ご家庭が受けたい中学校をお受けになり、志望する中学校に進学されるのを今後とも応援してまいります。
毎年3月に前期募集最後のチラシを折り込みますが、その際には受験指導に対する私たちの考えをお伝えしています。そして、弊社からの進学者数を明示しています。この時点では、まだ各中学校の入学者数は判明しておりませんので、定員を参考までに資料として載せています。
このチラシは3月4日(日)に折り込みます。そこでの数字を見て、今年の結果を評価・判断していただければと思います。