「おかあさんの勉強会」を各校で実施します
10月 22nd, 2012
中学受験はまだ人間として未完成な小学生の受験です。中学生や高校生の受験においては、受験生である子どもが自分で受験勉強を算段して取り組むのが当たり前ですが、小学生の場合はそこまで子どもが成長していません。
そこで、どうしても親が受験生活や受験勉強に手を差しのべる必要が出てきます。しかしながら、そのさじ加減が意外に難しいのです。子どもは何かにつけ未熟でありながら、その一方では反抗期を迎えつつあります。親が何くれとなく心配をして関わろうとするのですが、ともすれば反発を招きがちです。それでいて、子どもに全て任せると、見ていられないほどちゃらんぽらんな受験生活に陥るようなケースもあります。
このように、中学受験は親にとって「つかず離れず」の間合いが求められる、心労の多い受験なのです。4・5年生をもつおかあさんがたは、まさにその渦中におられることでしょう。そうした点を踏まえ、中学受験生をもつおかあさんがたにお集まりいただき、「わが子の受験生活を上手にサポートする方法を考えよう」という趣旨で始めたのが、「おかあさんの勉強会」です。
既に何度かこの催しのことを記事に書きましたが、同じ立場にある人が集まった場合、ただ一緒に説明を聞くのではなく、互いに話し合ったり、情報交換をし合ったりしたほうが、励みが得られるし楽しいものです。そこで、この催しは「ワークショップ形式」を採り入れ、おかあさんがたに話し合いの時間を提供しています。
今年の「後期」開催分のテーマは、以下の通りです。
第1回・・・上手な叱り方・よい親子関係
第2回・・・9歳・10歳の節を乗り越える
テーマこそ昨年とほぼ同じですが、昨年実施後に寄せられた反省点を踏まえ、半分以上の内容は変更しています。よりおかあさんがたのお知りになりたい内容に、また、実際の受験生活で役立つ内容にと改善を図ったつもりです。
また、校舎ごとの実施日程は次の通りです。時間はいずれも14:00~15:30です。
2012年後期「おかあさんの勉強会」日程
校舎 |
第1回 |
第2回 |
三篠校 |
10月30日(火) |
11月14日(水) |
己斐校 |
10月30日(火) |
11月13日(火) |
広島校 |
10月23日(火) |
11月13日(火) |
五日市校 |
10月24日(水) |
11月7日(水) |
呉校 |
10月24日(水) |
10月31日(水) |
東広島校 |
10月31日(水) |
11月14日(水) |
第1回は、上手な叱り方と親子の信頼関係をテーマに採り上げました。親子とは不思議なもので、どんなに人格的に優れたおかあさんでも、いざわが子の問題点に関わると「絶対君主的」に振る舞うと言われます。
わが子を、別の人格をもった一人の人間として認めていたつもりが、何らかの問題点に遭遇した途端、自分の所有物であるかのように命令的になってしまうといいます。
そういう状況に陥りがちなのは、わが子を叱らねばならないときです。どう叱れば、わが子の素直な反省を引き出せるか。そのことについてともに考えていきます。
第2回目は、子どもの思考の発達に関するテーマを採り上げました。「9歳、10歳の節(壁)」という言葉をお聞きになったことがおありでしょうか。子どもが、できごとを表面的にしか理解できない段階から、できごとの核心を見抜ける段階へと思考のレベルアップを果たすのが、9歳10歳だと言われます。
中学受験の国語では、人物の内面を理解する能力や、主張の根拠や意図を読み解く能力が問われます。こういう問題は、表面的な理解から本質的理解へと思考の水準がステップアップしていないと答えることができません。近年は、子どもの読書離れ、ゲームやテレビ漬けの生活などが原因で、抽象的な内容を扱った文章や、人物の心理を扱った文章などを苦手にする子どもが増えています。
そこで、9歳、10歳がなぜ思考の節目といわれるのか、その節目を乗り越えるための条件はどんなことか、これから国語の読解力を伸ばすために親ができることは何か、などについてともに考えてみようと思っています。
まだ、ほとんどの校舎でお申し込みが可能です。今から参加を希望されるかたは、校舎にお電話でお問い合わせください。この催しは、各校舎の指導担当者が行事を進行いたします。是非参加してみてください。