中学入試を終えたご家庭へ

2月 11th, 2013

 長かった受験生活も終わり、やっと親子共々一息ついておられるのではないかと思います。「これで、しばらくは思いっ切り遊べるぞ!」と、今まで我慢し封印していた遊びに夢中になっているお子さんもおられることでしょう。

 ひょっとしたら、入試終了まで常にわが子を見守り、心配したり、応援したりしてきたおとうさんおかあさんのほうが、受験したお子さん以上に「やっと終わったか・・・」という安堵のため息をつき、肩の荷を下ろしておられるかも知れませんね。

 中学受験は、お子さんにとって「受かりたい」という強い願望のもとで経験した、初めての入学試験です。その思いがいつ沸きあがるかによって、入試での結果も明暗が分かれることがあります。本気になる時期が早ければ、そのぶん結果も期待できるでしょう。だから親は、「何でもっとやる気になってくれないのか」と苛立ちます。入試まであと1年、半年と、時期が迫ってくるというのに、なかなか本腰を入れた勉強ができないお子さんもいるものです。

 それだけに、親の心配は尽きません。親としてはわかっていても、わが子が自分で自覚しなければどうにもならない。このようなもどかしさに耐えてこられた、おとうさんおかあさんの心中は察するにあまりあるものです。本当にお疲れさまでした。

 入試の結果については、ご家庭によって様々であろうと思います。満足されているご家庭もあれば、残念な思いをされているご家庭もあるでしょう。「不思議なくらい、緊張しなかった」というお子さんもいる一方で、極度の緊張に我を忘れたり、運悪く風邪を引いたりして、不本意な結果を招いてしまったりするお子さんも毎年後を絶ちません。

 成長途上のお子さんの受験においては、周囲が予期せぬほどのすばらしい結果を得ることもあれば、逆に未熟さが足を引っ張ってしまうこともあります。それはある意味、避けられないことです。

 思うような入試結果が得られず、そのことが尾を引いて気持ちが切り替えられないでいるお子さんはおられませんか? また、おとうさんおかあさん自身、残念な思いを断ち切ることができないでいるご家庭はありませんか?

 弊社は、毎年中学受験生と保護者を対象とする私学紹介のイベントを実施しています。昨年は、西区民文化センターのホールで実施いたしましたが、参加されたご家庭も多いのではないかと思います。このイベントの準備のために、弊社のスタッフはたびたび広島市内の私学へ出向き、授業の様子をはじめ、学校の年中行事、クラブ活動の様子などを取材させていただいています。

 そのたびに思うのは、「どの私学にもそれぞれによさがある」ということです。授業に取り組む姿勢のよい生徒さんはどの私学にもたくさんいます。先生方も、「生徒の学力を伸ばそう」という意気込みや学校愛をもち、一生懸命指導にあたっておられます。そのことがひしひしと感じられる場面を私たち自身、たくさん見てきました。

 こうした様子を見て痛感するのは、「お子さんにとって大切なのは、この学校でがんばるぞ!という意気込みと、入学後の努力だ」ということです。それさえあれば、お子さんはどの中学校へ進学しようと必ず成功されることでしょう。

 「自分を受け入れてくれた学校が、今の時点では一番自分にふさわしい学校なんだよ。自分が進学することになった学校で、また一からがんばろう!」――是非、そう言ってお子さんを励ましてあげてください。お子さんが、自分の進学先を受け入れ、期待に胸を膨らませて新たな中学校生活を迎えられたなら、きっと充実した中学・高校生活が実現することでしょう。
 

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