修道と広島女学院の校長をお招きして その1

11月 25th, 2013

20131125 11月11日(月)、13日(水)、15日(金)の3日間、修道と広島女学院の校長先生をお招きし、私立学校のよさについて保護者の方々にお伝えするイベント、「私学が育む子どもの未来」を開催しました。東広島市、呉市、広島市の3会場で行ったため、お忙しい立場の校長先生がたには3回も同じことをお話しいただくことになり、大変なご負担をおかけしてしまいました。

 しかしながら、さすが全国にも名前の轟いた有力私学の校長先生です。会場の規模も、参加人数もまるで関係ないかのような表情で、どの会場においても熱意溢れるお話をしてくださいました。実際、どの会場のアンケートでも、「とてもよかった」「私立学校のよさがよくわかった」「1時間半が、あっという間だった」など、大変ありがたい反応をたくさんいただきました。

 さて、今回はこのイベントの内容や様子をご報告しようと思います。筆者は、「学校説明会」「私学フェスタ」「各種学校行事」など、私学を知る機会は他にもいろいろあることを踏まえ、私学の主催される催しでは聞けない、保護者目線に立った内容にすることを意図して、このイベントを企画しました。

 また、学校側からは手前味噌と思われる話はしにくいものです。学習塾から要請された話題という形式なら、ためらうことなくお話しいただけるのではないかと思いました。私学受験を考えておられる保護者、私学受験を迷っておられる保護者に、私学とは何か、私学のよさはどこにあるのかを、多面的かつ本音のレベルで知っていただける催しにしたいと考えました。

 それでは、修道の田原校長、広島女学院の星野校長にお話しいただいた事柄を中心に、イベントの進行順に合わせて当日の内容について簡単にご紹介してみましょう。以下にご紹介する内容は、ブログ用に随分短くまとめたものであり、実際にはもっと詳しくお話しいただいています。

①私立学校の教育にかける思い

 高度化と行き詰まり、グローバル社会の到来、少子化の進行など、今日の子どもたちが社会に参入していくにあたって難しい問題が山積しているのが今日の日本です。そんな状況にあるからこそ、教育は重要性を帯びてくるのではないでしょうか。それを踏まえ、校長先生には私立学校の教育にかける熱い思いを語っていただきました。以下は、校長先生がたのお話の内容を簡単にまとめたものです。

修道 私学の存在価値の根本は、ミッションがあることです。修道では、強靱で柔軟な心をもった人間の育成、時代が要請する能力(たとえば英語)を携えた人間の育成に全力で取り組んでいます。社会に有為な人材を育成するため、修道ではリーダーになれる人間が育つ教育環境を整えることが非常に大切であると考えています。それには、まず生徒の自主性の育成が基本になります。自主性は自然と育まれるものではなく、教育を通して磨いていくものです。ですから、学校全体がそういう雰囲気に溢れています。

女学院 私どもは、「生徒には、凄い力が備わっているのだ」ということを前提に、教員はその力を引き出す責任があるのだと認識し、女学院に入ったからこそ生徒が成長できる教育の実践に努めています。たとえば、「自分は人として愛されて存在している」ということに気づいてもらうということ。それが自分の存在価値を肯定できる人間になり、自分に与えられた使命を見出すことに繋がるからです。広島女学院では、教員全員が生徒のもつ素晴らしい力を引き出すべく、気構えをもって教育にあたっています。

②在校生が語る私立学校の魅力とは!?

 ①は私学の根本をなす、はずせないテーマですが、やや堅い内容になるのは避けられません。そこで、今度は在校生に実施させていただいたアンケートの結果や、生徒さんのインタビューをご紹介し、実際の学校像に迫っていく試みをしてみました。

 以下は、両校の高校生(修道は高21クラス、女学院は高2と高3各1クラス)のアンケートの結果を簡単にまとめたものです。

≪修道生・女学院生に聞きました!~在校生アンケート~≫(PDF 6.96MB)

 なお、インタビューは両校の高校2年生の生徒さん各1名に協力いただきました。二人とも、自分の考えを率直かつ明快に語れる素晴らしい生徒さんでした。動画でご紹介したいと思うほどでした。多くの保護者の方々は、「わが子も、あんなふうに成長できたらな」という見本として二人のインタビューの様子をご覧になったのではないかと思います。

③修道生、女学院生らしさって!?

 先ほどのインタビューの生徒さんの話しぶりを聞いていると、二人ともすっかり修道生、女学院生らしさが板についていることに感心させられました。何よりも、二人から“学校愛”が強く感じられました。そこが公立学校の生徒さんとはひと味違ったところではないでしょうか。

 では、この修道生らしさ、女学院生らしさは、どのようなものでしょうか。また、どのようにして育まれるのでしょうか。

修道 修道生らしさを一言で表現するのは難しいですね。カッコイイ男の子は、どの学校にもいます。とは言え、卒業生を見ていると、修道出身者の特徴は感じます。たとえば、

1.やたらと群をつくりたがる。

  まるでゴキブリのようにウジャウジャ群れたがります。その集まりから必ずリーダーが現れます。そこが特徴かな。同窓会も、いろいろな年齢層で毎年のようにやっています。公立ではそういう学校はあまりないんじゃないかな。いつだったか、古希を祝う会でもたくさんのOBが集まり、学校から校旗を借り出して、70になった老人がその校旗を掲げながら、「○○君の死を悼む!」などと号令をかけているんです。壮観ですよ。修道OBは、老人になっても強い絆で結ばれているんですね。

2.どんな環境でも楽しむ逞しさがある。

  修道では、修学旅行は豪華客船をチャーターして屋久島などの島へ行くんですが、あいにくの荒れ模様で楽しみにしていたスキューバ・ダイビングが台無しになりました。それなのに、だれも臆することなく、濁った海に飛び込んで楽しんでいました。インストラクターのかたは、「こんな生徒さんがたを今まで見たことがない」と言って、感心されていました。いつどんな条件でも楽しむことを忘れないというのも、修道生らしいところだと思います。(その他、例が多数)

女学院 “らしさ”は、自分を学校に合わせるのではなく、「自分“らしさ”を出す、人の“らしさ”を認めることが基本だと思います。それが、安心して互いに自分らしさを出すことに繋がり、結果として自由闊達な女学院生“らしさ”が出てきます。また、女学院では女性として自立した生きかたができることを重視しています。そのために、女性のリーダーシップを育むための教育を行っています。たとえば、中2生には「チャレンジキャンプ」というのを実施し、6人グループでテント生活をさせます。先生は一切関与せず、高校生から希望者を募り、グループにリーダーとして加わってもらい、後輩を適切に導く経験をしてもらったりしています。

※長くなったので、続きは次回にご紹介します。

Posted in 中学受験, 行事レポート

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