いざ本番へ万全の態勢で!
1月 16th, 2014
先日、広島県西部地区の中学入試解禁日が近づいたことを受け、最終調整段階の留意事項について書きましたが、あっという間に本番が目の前に迫ってきました。そこで、今回は入試前日から当日にかけての留意事項についてお伝えしておこうと思います(詳しくは、「保護者説明会」の資料で御確認ください)。
まず入試の前夜には、必ず試験で必要なものを漏らさず最終点検しておきましょう。前の晩では対処できないこともありますので、今から親子でチェックし、慌てることのないようにしておきたいものです。
毎年、入試会場で受験票や筆記用具、時計など、大切なものを忘れておられる親子を見かけます。お子さんも保護者も我知らず普段と違う心理状態に陥ってしまい、あり得ないような忘れ物をすることが希にあるようです。うっかりしがちな男の子の場合、念のために親子で早めにチェックしておくほうがよいかもしれません。
前の晩は、いつもと同じ時間に床につくのがいちばんよいと思います。早すぎて寝付かれなかったりするお子さんもおありでしょう。遅すぎての寝不足はもっといけません。言わずもがなのことですが、もはや勉強には深入りしないようにしてください。
いよいよ当日の朝ですが、朝御飯はきっちりと摂るようにしましょう。脳の栄養源はブドウ糖です。このブドウ糖は、1回の食事で12時間分しかつくれません。夜の食事で賄われたブドウ糖は睡眠中も消費されます。ですから、朝食を摂らずに入試に臨むと、いちばん脳を働かせるべきときにエネルギー源が枯渇してしまいます。普段通り必ず朝食は摂っておきましょう。
ただし、大食いは禁物(そのおそれがあるのは男子でしょう)。ご存知と思いますが、人間の脳は少し空腹感を覚えるぐらいの状態のときに最も研ぎ澄まされます。普通に食べて試験に向かえば、試験の最中にちょうどよい“少し空腹”の状態が訪れます。普段通りの朝食で試験に臨みましょう。
服装にも少し注意が必要です。コートを脱いだ状態から、もう一枚着脱できるような重ね着が望ましいと思います。試験会場の教室の温度がちょうどよいとは限りません。温かすぎると感じたとき、1枚脱げるようにしておくと微調整が可能になります。
脳の働きにとっていちばんよいのは、少し寒さを感じるぐらいの温度です。そうすると、脳の危険回避本能が働き、注意力や判断力が研ぎ澄まされるのです。温かすぎると眠気が生じたり、注意散漫になったりしがちです。その意味においても、重ね着に少し配慮しておく必要があります。
それから、入試の開始時刻は学校によって違います。受験校の試験開始時間はしっかりとチェックしておきましょう。これも言わずもがなのことですが、毎年どの中学校の入試においても試験開始間際に血相を変えて校内に飛び込んできておられる親子を見かけます。そんな事態になったら、下手をすると今までの苦労が台無しになってしまいかねません。くれぐれもご注意を。
この点にもからみますが、入試会場へは早めに到着しておくに限ります。弊社では、「試験開始の30分前には到着しておきましょう」とお伝えしていると思います。筆者は、個人的にはもっと早くてもよいと思います。
なぜなら、普通のお子さんの場合、試験会場に到着して10~20分ぐらいは緊張と不安でかなり動悸が激しくなります。このドキドキ感を鎮めるには、普段一緒に勉強している仲間や友だちと話をするのがいちばんです。また、指導を担当していた先生に声をかけてもらったりしていると、気がつけばウソのように普段と変わらない自分を取り戻しているものです。
そういった時間の余裕をもたせるためにも、少し早すぎるぐらいに入試会場に着いていたほうがよいと思います。あいにく下見ができなかった学校の試験ならなおさらです。早く着けばその分、教室の確認なども落ち着いてできるでしょう。
なお、試験日が平日と土曜・日曜では交通事情が全く変わります。女子の中学校は開始時間が早いので、平日に試験が行われる場合、特に注意しておくことが大切です。また、広島大学附属中学校の入試当日は、周辺で交通渋滞が発生することが多いものです。路面電車なら大丈夫でしょうが、タクシーや自家用車を使用すると渋滞に巻き込まれるおそれがありますので十分ご注意ください。
最後になりますが、いくら注意を払ったつもりでも風邪をもらってしまうこともないとは言えません。その場合の留意事項については、校舎担当者からお伝えしているかもしれませんが、その旨を係の人に伝えたら、たいていは保健室受験をさせてもらえます。あきらめないことです。いくら熱があっても、「この学校にどうしても入りたい」という意志を強くもっていれば、試験中は思考力や集中力が普段とあまり変わらないぐらい働くものです。
以前、試験当日40度もの熱を出してしまったお子さんがいましたが、保健室受験で見事に合格を得たことがあります。そのお子さんは合格した後、「必死だったことしか覚えていない」と語っていましたが、いざとなると人間は悪コンディションも物かは、がんばり通せるのだということを教えてくれる話ですね。
とはいえ、お子さんがベストコンディションで入試を迎えるに越したことはありません。今から当分の間は、無理をしないで心身のコンディションを最高の状態に保てるようご留意ください。
今度の日曜日(19日)には、受験生への弊社指導担当者からの応援メッセージを掲載した新聞チラシを折り込みます。20代、30代の若手担当者の合作で書いたものです。よろしければ親子でお読みください。
お子さんがもてる力を存分に発揮され、見事志望校合格を達成されますよう心よりお祈り申し上げます。