2014年の入試結果を掲示しました
2月 3rd, 2014
広島県内の中学入試があらかた終わりました。多くの中学校は、入試の翌日には結果を発表されています。そのせいでしょう。先週から、このブログに連日多数の閲覧があります。弊社の入試結果の報告を期待してのことでしょうか。
弊社は、合格状況の公表については慎重に行っています。合格発表の直後から補欠者の発表もなされており、そうした受験生(会員)の結果を確認したうえで公表することにしています。
補欠繰り上がりの動きは、先週の火曜、水曜あたりに集中し、週末にはほぼ収束しました(これから多少の動きはあるかもしれませんが)。そこで、遅ればせながら今日になって弊社の入試結果をご報告する次第です(合格状況については、HPをご覧ください)。
なお、弊社は「進学塾の評価尺度としていちばん重要なのは、各中学校への入学者をどれだけ輩出したか」にあると考えています。合格者数も重要な尺度ではありますが、それぞれの中学校入学者数は実際の人数であり、それから割り出した占有率こそ学習塾の実力指数だと思うからです。ただし、これは幅広い層の受験生をお預かりする弊社のようなスタイルの進学塾の見解であり、小規模で高い合格率を世に問うスタイルの学習塾には違った評価軸があると思います。
さて、今年の広島県西部地区の中学入試について簡単に述べておきます。
●私立男子校
私立男子校は受験生の微減傾向が続くなか、今年は各校とも若干盛り返しています。弊社の合格状況ですが、広島学院、修道は、ほぼ昨年と同じくらいの結果となりました。来年はさらに合格者が増えるようがんばってまいりたいと思います。ただし、前述のように、弊社では入学者に占める占有率を重視しています。合格者の進学先を確認したうえで今年の結果を見定めたいと考えています。これは、他の中学校の入試結果についても同じです。城北は、学校サイドの積極的な広報活動の成果もあってか、人気を盛り返しつつあるように感じます(3校、4校受験者が、受験校の一つとして多数選んでおられます)。弊社においても、昨年よりも多くの受験生が同校を受験しています。合格者もそれに比例しており、昨年の合格者数を大きく上回っています。
●私立女子校
清心、安田の受験者数に目立った変化はありませんでしたが、広島女学院については大幅に減少しました。これは、ご承知かと思いますが、同校の入学試験が県立広島中の入学者選抜(適性検査)と同じ日に行われたことが主要な理由と思われます。公立の共学一貫校で、県内全域から受験生を募る県立広島中は、地元の東広島市の受験生だけでなく、広島市の中央部~東部の女子受験生にも人気があります。それぞれに違った魅力があり、「女学院か、県立広島か」で悩まれた受験生家庭も多かったことでしょう。なかには、両方に受験の申込をし、直前にどちらを受けるかを決めた家庭もあったようです。今年は6年生の女子会員が例年よりも若干少なかったのですが、清心の合格者数では昨年よりも好結果を得ることができました。広島女学院については、県立広島との重複受験がなくなったことにより、合格者の発表数がかなり減少しました。それに伴い、弊社からの合格者数も例年よりも30名以上減っています。
●その他の中学校
広島大学附属中は、男女合わせて定員120名(男子60・女子60)という少ない定員枠のため、内部合格者(附属小からの合格者)の数が多い年と少ない年とでは、外部受験者の合格数にかなりの違いが生じます。今年は昨年よりも内部合格者が少なかったため、外部からの合格者が逆に増加しました。弊社会員の合格者数が昨年より多いのは、そうした事情を反映したものと思われます(弊社会員で、附属小からの内部合格者は1名)。
広島なぎさ中学校は、昨年清心中の入試日と重なったのに続き、今年は広島大学附属中と入試日が重なり、その影響もあって受験者が減少しています。校舎の移転、新校舎建設の効果が一段落し、これからが正念場だと思います。私立の男子校から共学一貫校に衣替えして以来、ユニークな特色教育や学校の雰囲気のよさで評価を高めてきた同校ですが、そのよさがまだまだ地元やその周辺以外の地区に浸透していない面もあります。より積極的で効果的な広報活動が求められています。
入試の結果については、満足されているご家庭もあれば、そうでないご家庭もあると思います。今はがっかりした気持ちから立ち直れないでいる受験生もおられるかもしれません。特に、入試本番で実力を出し切れなかった受験生においては、悔しさもひとしおでしょう。
しかしながら、中学受験の価値は「合格」したかどうかで決まるものではありません。中学、高校、大学へと、これからも長い学校生活が続いていくなかで、自分の人生の目標を定め、その実現に向けて成長していけるかどうかこそ重要な問題です。
入試で志望校に合格したお子さんも、合格できなかったお子さんも、その意味ではまた同じスタートラインに立つわけです。受験で思うような結果が出せなかったお子さんも、受験が無に帰したわけではありません。受験のプロセスで培ったものは、すべてこれからの人生でとても重要な作用を果たしてくれます。
全ての受験生のみなさんが、「問題は今からなのだ」という思いを胸に、新たに始まる中学校生活に臨んでいただきたいと存じます。