最後までほどよい緊張状態を保って
1月 25th, 2016
今年の広島県西部地区の私立中学校の入試解禁日は1月20日(水)でした。しかしながら、その前日である1月19日(火)には広島大学附属中学校の入試が行われましたので、多くの中学受験生にとってはこの日が入試本番のスタートだったのではないかと思います。
以後、週末まで毎日いずれかの中学校の入試が行われました。私立の女子中学校については、21日(木)に広島女学院中学校、22日(金)にノートルダム清心中学校の入試が行われましたので、すでにすべての入試日程を終えた受験生もたくさんおられるのではないかと思います。
一方の男子については、本日25日(月)広島城北中学校の入試が行われています(降雪による交通マヒのため、入試は1時間遅れての実施となったようです。受験生の心身のコンディションに影響がなければよいのですが)。また、30日(土)には修道中学校、31日(日)には広島学院中学校の入試が控えています。両校は言うまでもなく広島の男子中学受験生のメインターゲット校ですから、まさに今から正念場を迎える受験生もたくさんおられることでしょう。
また、30日に入学者検査のある県立広島中学校(共学校)も、地元の東広島市の受験生のみならず、周辺の地域や広島市からも多数の子どもたちが進学を希望する人気校です。この学校の受検を控えているお子さんも相当数おられることでしょう。
まだ受験(受検)を控えている子どもたちにとって、今から本番を迎えるまでの期間、心身のコンディションの維持に細心の注意を払っていたかどうかも結果に大きな影響を及ぼします。既に入試結果を得ているご家庭も、これからのチャンスにかけているご家庭も、今後の結果で進学先が決まるわけですから、悔いの残らぬよう万全の体制で試験に臨んでいただくようお願いいたします。
こうした状況にあって気をつけたいのは、あまり変わったことをしないで、いつも通りに毎日を過ごすということです。それが、これまで築いてきたほどよい緊張感を維持するうえでとても大切なことだと思います。保護者の方々は、睡眠も食事も普段と何も変わらないよう配慮されるのがよいでしょう。
勉強面については、もはやここに至っては新しいことに手をつけたり、知識を「もっともっと」と詰め込んだりしないことが肝要です。よく言われるように、急激に新たな知識を詰め込もうとすると、脳にすでに貯えていたはずの知識が混乱を来し、適切にそれを引き出したり、解答を得るプロセスで思考を働かせたりするのを妨げます。いわゆる干渉作用が起きてしまうのです。
いまからは、身につけている知識や考えかたが、ちゃんと引き出せ活用できることを確認する程度で済ませましょう。既習内容を、テスト課題に答えるために適切に活かせるかどうかで入試での結果は決まります。前回もお伝えしたように、6~7割の正解を引き出せるよう、冷静に自分の頭脳を働かせれば合格は可能なのです。
なお、合格発表のあった中学校から、補欠の知らせを受けておられるかたもおありでしょう。たとえば、広島大学附属中学校、広島女学院中学校、ノートルダム清心中学校などでは、相当数の補欠を出しておられるようです。
補欠からの繰り上がり状況は年によって大きく変動しています。同じ学校でも、大量の繰り上がりのある年もあれば、ほとんど繰り上がりのない年もあります。年によって入学手続きの歩留まりは変動しますし、他校の発表日との兼ね合いもかなり影響します。こればかりは、毎年入試を行っておられる学校であっても正確な予想はできません。
したがって、結果がはっきりするまでは、お子さんを過剰に期待させたり、だめだと決めつけたりされないようご配慮をお願いいたします。
一人でも多くの受験生の進学の夢が叶うことを心よりお祈り申し上げます。