“中学進学後”を親子で話し合おう!

2月 15th, 2016

 早いもので2月も中旬を迎え、中学入試を終えた子どもたちの進路もおおむね決定しているのではないかと思います。今年の弊社の合格状況は、HP上で公開している通りです。男女ともバランスのよい結果を得ることができました。女子については、例年よりも会員数がかなり少なかったのですが、みなさんよくがんばられたと思います。

 入試は「入学者選抜」のために行われるものです。したがって、すべての受験生の希望が叶えられるわけではありません。また、受験生はまだ小学生ですから、経験したことのない緊張が入試の結果に微妙に作用したケースもあるでしょう。

 ただし、どのような入試結果を得ようとも変わりのない事実があります。それは、「肝心なのはこれからだ」ということです。今後のがんばり次第で人生の歩みはどのようにも変わっていくのだということを、忘れないようにしていただきたいものです。

 そこで本日は、すべての受験生家庭にちょっとしたご提案をさせていただこうと思います。ただし、特別なことではありません。その提案とは、受験生活の総決算として親子で「これまでの振り返り」をするということです。

 保護者のかたは、「わが子が受験を通して成長したと思う点」「受験生活で親として気になっていた点」を箇条書きにします(それぞれ3つぐらいまで)。お子さんは、「受験までのプロセスで、自分が成長できた、進歩したと思う点」「もっとこうすればよかったと反省の残る点」を箇条書きにします(これも、それぞれ3つぐらいまで)。

 親子共々受験までのプロセスの振り返りを書き記したところで、それをもとに時間をつくって話し合います。成長したと思う点が親子で一致していれば、それが受験生活で得たすばらしい成果であると気づかれるでしょう。まさに努力の結晶です。この成果を親は大いにほめ、認めてやりましょう。親は入試の結果だけを見て自分を判断しているのではなく、自分の取り組みや内面の成長を見届け喜んでくれているのだということをお子さんが感じたなら、「中学校への進学に向け、また気持ちを入れ替えてがんばろう!」と意欲を高めるのではないでしょうか。

 もし、親も子どもも問題点として同じような事柄をあげたとしたら、それが中学校進学後に克服すべき最大の課題だと考えて間違いないでしょう。また、親と子どものあげた問題点が異なっていたとしたら、その点について話し合うと、修正すべき新たな視点も生まれてくるでしょう。

 20160215a成果と反省点。それを明らかにしたうえで中学校に進学する。それは、志望校合格の夢が叶ったかどうかに関わらず、今後の歩みを望ましいものにするうえでとても重要なことです。特に「学習の計画性はどうだったか」「計画を実行すべく努力を怠らなかったか」「自分の現状を振り返りながら修正していく姿勢はどうだったか」など、自己管理能力に関わる点は、今後の学力形成や人生の歩みに多大な影響を及ぼします。入試の結果だけでなく、入試に至るプロセスのなかに今後の成長や進歩を約束する重要なポイントが見つかるはずです。ぜひ、親子での振り返りを実行してみてはいかがでしょうか。

 もう一つ、お伝えしたいことがあります。これは弊社から保護者のみなさまへのお願いと言ってよいかもしれません。

 受験の結果に対する満足度はご家庭によって様々であろうと思います。しかし、前述のように大切なのは“これから”です。たとえ進学先が希望通りの学校でなかったとしても、まずは親が気持ちを切り替え、喜んでその学校へ送り出してあげるようお願いいたします。それがお子さんの未来を明るく希望に満ちたものにするための最大のポイントになるからです。

 20160215b進学する中学校のパンフレットをもう一度点検し、その学校の特色や優れている点をぜひお子さんに伝えてあげてください。そうすれば、お子さんは今から始まる中学校生活に見通しをもち、張り切って入学式を迎えられるのではないでしょうか。

 また、なかには望んでいた入試結果が得られず、公立の中学校への進学を選択されたお子さんもおられると思います。このようなお子さんにも、受験のプロセスで培った「学びの方法」や「学びの習慣」は今後の飛躍を大いに支えてくれるでしょう。希望と自信を胸に新たな中学校生活に臨んでいただきたいと思います。

 弊社の教室で学んだ子どもたちは、きっと2年、3年後には気づかれると思います。自学自習の姿勢を身につける。――それが中学受験に挑戦したことの最大の成果であるということに。受験生のみなさんのますますの飛躍をお祈りいたします。

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