2017「前期講座」4年部も開講しました!

3月 13th, 2017

  2017年度の「4年部前期講座」が、3月4日(土)に開講しました。また、低学年部門のジュニアスクール3年部玉井式国語的算数教室1~3年部も3月6日(月)~11日(土)に開講しました。これで、弊社の講座の全てが新年度の活動態勢に入りました。

 今回は、4年部の開講にあたってお伝えしたいことを書いてみようと思います。お子さんが対象でないかたも多数おられると思いますが、中学受験に向けた学習生活を送るにあたっての心構えや注意事項には共通する面も多々あります。お子さんがまだ低学年のかたも、すでに5、6年生になられたかたにも参考にしていただける面はあろうかと思います。よろしければ目を通してみてください。 

 お子さんは、4年部の学習を元気いっぱいに開始されたでしょうか。塾のテキストが目新しく、早速熱心に取り組みを始めたお子さんもおられることでしょう。ただし、お子さんはまだ学校では4年生に進級していません。なかには、まだまだ幼さを感じさせるお子さんもおられることでしょう。でも、ご安心ください。子どもというものは、環境の変化に短期間で順応しなじんでいくものです。4年部での学習生活のスタートが新たな刺激となり、勉強や生活の様子に変化が生じるかもしれません。弊社の指導担当者は、お子さんがたが塾での学習を受け入れ、少しでも早く学習の態勢を整えるようがんばってまいります。保護者の皆様のご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

 さて、4年部は3年間に及ぶ受験対策の最初の1年にあたります。つまり、4年部から入会されたお子さんがたには、弊社の掲げる「ムリ・ムダ・ムラのない受験対策」の本道を歩んでいただくことが可能です。今回は、そのための第一歩をどのように踏み出すべきかについてお話しさせていただきます。

① 子どもの“がんばり”を引き出す重要なファクターとは!?

 まずは弊社の中学受験指導とお子さんに期待する学力形成について考えてみましょう。4年生の段階では、ほとんどのお子さんは、「中学を受験するのだ」という意識はないと思います。まだ目標意識をもって学ぶことのできないお子さんを、勉強に向かわせる力となるもの。それは、勉強を通じて得られる楽しさや達成感、親の熱心な見守りと応援です。

 私たちは、このような段階の学習こそ最も大切なのだと考えています。というのも、何かのために学ぶのではなく、「やったらわかるようになった」、「できたとき、とてもうれしかった」などのような、学習の原点にふれる体験こそ子どもの学習意欲の基となるものであり、こうした体験を数多くすることで子どもの学習に向かう志向性が高まるからです。また、親はこの年齢期の子どもにとって絶対的な存在です。親が自分に何を期待しており、どうすれば認めてくれるかは、子ども自身の有りようを決定する重要なファクターです。おとうさんおかあさんにおかれては、毎日のわが子の取り組みをしっかりと見守り、がんばったら大いに誉めてあげてください。

 4年部では特別難しい課題は扱いません。子どもたちが一生懸命に考え、取り組んだら解決できる課題、頭をひねってある考えに到達したとき、大いなる満足感が得られるような課題を数多く提供するよう努めています。こうした課題に取り組みながら、子どもたちには学ぶということの価値を感じ取り、しっかりとした取り組みの姿勢を築いて欲しいと願っています。

②まずは学習の方法を体得し、自分なりの勉強方法を確立することから。

 学習成果をあげるには、まずお子さん自身が「どう学んだらよいか」を理解する必要があります。開講日のオリエンテーションでは、学習の進めかたについて簡単に手ほどきしました。ただし、お子さん一人ひとりが自分に合った学習法を身につけ、受験勉強を安定軌道に乗せるには相当な時間や経験が必要です。ご家庭においても取り組みの様子を見守り、必要に応じてアドバイスをしてあげてください。

 「通学コース」では、学習の内容面だけでなく、家庭学習(復習や副教材の学習)、授業の受けかた、ノートの取りかたなど、勉強を円滑に進めるための前提がしっかり整うよう指導します。4年部の学習は2教科(算・国)で、まだ負担は大きくありません。したがって、当面はこうした点に目配りをしながら、じっくりと基礎を固めていきます。保護者には、このような方針をご理解いただき、テスト成績のみに目を奪われるのではなく、学びの態勢づくりの面からのフォローをお願いいたします。

 また、「土曜コース」に入会されたご家庭については、お子さんが家庭学習を進めていくにあたり、保護者の手ほどきやフォローが継続的に必要になってきます。特に、答え合わせ(○つけ)は大人がしないと、お子さんだけでは正誤の判断はできません。まずは家庭学習の方法をお子さんが身につけ、計画的に勉強を進めていけるよう応援をお願いいたします。

 4年生は、まだ何かと頼りない年齢ですが、そのいっぽう僅か1~2年でめざましい変貌を遂げます。成長を引き出すまたとないチャンスなのです。それなのに、何もかも親が手を出すと自立のタイミングを逃してしまいます。必要なことは手伝いつつも、子どもが自分でやれそうなことは手を貸さずに見守ることも必要でしょう。この間合いを大切にすることが、すばらしい成長を引き出します。

③「学習計画」に基づき、着実に学んでいく姿勢を4年生のうちに。

 開講時に配布した、「学習のすすめ方」という冊子をご覧になったでしょうか。この中に、1週間の「学習計画」の見本があります。また、そのまま書き込んで利用できる「学習計画表」があります。すでに学習計画表に基づいて家庭勉強を進めておられるご家庭も多かろうとは思いますが、まだの場合、必ずお子さんと話し合いのうえ、学習計画を立ててください。

 計画的に勉強を進める努力していると、勉強が習慣化しリズムが生まれてきます。そうなると、決めた時間に取り組むのが日課となり、「やらずにいられない」状態になっていきます。このレベルに達すると、本格的な受験勉強になってからの心配が無用になります。そして、中学入試まで理想のステップを歩めるようになります。さらには中学進学後も勉強で困ることがなくなります。その点においても、計画的な学びの姿勢がもたらす恩恵は、計り知れないものがあると言えるでしょう。

 ただし、今は学習習慣の重要性を言われても、お子さんにはピンとこないものです。そこで、親にはつかず離れずのサポートが求められることになります。

 なかには、家庭勉強をろくにしなくても高成績を得るお子さんもいます。しかし、5年生になると理科・社会が加わります。学習のレベルも次第に上がり、苦手教科の補強や復習が必須となってきます。ここに至ると、要領のよさや頭のよさだけでは通用しなくなります。つまり、受験対策が本格化すると学習の計画性や習慣が身についているかどうかがものを言うようになるのです。それまで行き当たりばったりの勉強をしていたお子さんが、急に計画性を身につけることは不可能です。

 とは言え、現段階ではお子さんが一人で妥当な学習計画を立てることは難しいと思います。おとうさんかおかあさんのいずれかが相談相手になり、習い事やスポーツ、楽しみなどとの兼ね合いも考慮しながら、無理のない実行できる計画になるようご配慮をお願いいたします。

 以上からお気づきかと思いますが、弊社では4年生から受験レベルの勉強に早く手をつけるのではなく、4年生から始まる「基礎力養成期(4年部~6年部4月)」の学習において、一人ひとりの子どもたちが確固たる学びの姿勢を築くことを最も大切なことだと考えています。

 「受かること」が受験の目標ではありますが、「受かった後」「受験後」を見通した勉強をしておくことの必要性は、中学進学後にどのお子さんも身にしみて感じることです。3年間の受験生活を楽しさや充実感を享受できる有意義なものにするためにも、中学進学後の人生の歩みを前向きで充実したものにするためにも、4年部から始まる「基礎力養成期」の学習を大切にしていただきたいと存じます。

  どんな受験生活を送るべきか、その判断を見誤らなければ、子どもたちの将来にはすばらしい可能性が開けていきます。家庭と塾とが見解を同じくし、子どもたちの望ましい成長につながる受験生活を実現させてまいりましょう。これから3年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。

Posted in 勉強について, 家庭学習研究社の特徴

おすすめの記事