2018年度の入試結果と進路選択状況
2月 26th, 2018
日差しに少しずつ春の訪れの近いことを感じるこの頃ですが、まだまだ朝夕は肌寒い日が続いています。インフルエンザに見舞われる人も相変わらず多いようですので、みなさま体調には十分お気をつけください。
いっぽう、中学入試を終えた6年生児童には一足早い春が訪れています。一つの大きな目標であり、チャレンジであった中学受験が終わると、入試直前までのあの重圧や緊張感から解放されます。どの受験生も入試までの道のりは山あり谷ありで、決して楽なものではなかったことでしょう。受験を終えたみなさんの胸中にあるのはどんな思いでしょうか。大きな目標をめざし、1年、2年以上もの長きにわたってがんばってきた自体がすごいことです。大いに誇りをもっていただきたいですね。
なお、受験である以上全員に希望通りの入試結果はもたらされません。残念な気持ちをまだ吹っ切れないでいる受験生もおられると思います。しかしながら、受験の結果と受験をめざして学んだ体験の価値は、別次元でとらえるべきものです。気持ちが落ち着いたら、ぜひこれまでを振り返り、受験生活での反省点や収穫をじっくりと点検してみてください。そこから中学校生活を有意義に過ごすための大切な示唆や足がかりが得られるはずです。学びの人生は長いものです。まさに“これから”が大切なのだと肝に銘じていただきたいですね。
ところで、今年度の中学入試における弊社会員受験生の入試結果と、進路選択の状況がおおよそわかりましたので、今回はそれをお伝えしようと思います。
今年の広島県西部地区の中学入試については、特に大きな変化はありませんでした。県西部では、全体的に少しずつ中学受験生の数が減少気味ですが、ただ減っているというよりは受け皿が多様になり、分散傾向にあることも起因していると思います。たとえば、公立一貫校の広島県立広島中学校や市立広島中等教育学校などは、歴史は新しいものの新たな人気校となっており、たくさんの受検生を集めています。こうしたことが私学の各校の応募者数に多少の影響を与えているのは間違いありません。
今年の弊社の会員合格実績と、進路選択の状況は以下の通りです。
弊社6年部会員受験生 主要中学校の入試結果と進路選択の状況(2月24日現在)
中学校 |
|
定員 |
弊社会員合格者 |
会員進学者 |
広島学院中 修道中 広島城北中 ノートルダム清心中 広島女学院中 安田女子中 近畿大学附属広島中 東広島校 広島なぎさ中 広島大学附属中 広島県立広島中 広島市立広島中等教育学校 |
私・男 私・男 私・男 私・女 私・女 私・女 私・共 私・共 国・共 公・共 公・共 |
184 276 200 180 200 200 140 200 120 160 120 |
63 144 115 78 133 50 69(男35/女34) 113(男71/女52) 47(男33/女14) 29(男13/女16) 24(男13/女11) |
53 80 33 56 57 28 14(男7/女7) 33(男18/女15) 21(男10/女11) 16(男5/女11) 11(男5/女6) |
※広島なぎさ・広島大学附属の定員は、附設小学校からの内部進学者を含みます。
※まだ最終的な集計に至っていないため、若干の変動が予想されます。
<その他の合格校> 広島大学附属東雲(男5・女1)、広島大学附属福山(女1)、崇徳(男12)、比治山女子(女10)、山陽女子(女2)、新庄(男1・女1)、AICJ(男8・女5)、呉青山(男2・女2)、武田(女3)、桐朋(男1)、愛光(男2・女1)、岡山白陵(女1)、弘学館(女1※特待)、同志社国際(女1)、兵庫県立大附属(男1)、武蔵野女子学院(女1)
毎年同じようなことをお伝えしていますが、弊社は各家庭の受験校選択や進路決定には基本的に関わらないようにしています。ですから、合格者と進路決定者の数をご覧になれば、受験者の動向がある程度おわかりいただけると思います。
男子校の最難関私学は広島学院ですが、今年の弊社からの合格者は63名でした。一昨年の68名には及びませんでしたが、まずまずの結果だったと思います。なお、合格者63名のうち、53名が同校に進学する予定です。辞退者10名のうち、5名が広島大学附属中学校を、5名が修道中学校を進路に選択している模様です。合格者の9割近くが入学する広島学院は、やはり受験生にとっての憧れなのだと思わざるを得ません。もう一つ、補欠からの繰り上り状況ですが、今年度は補欠が多数発表されたものの、繰り上がったのはわずか数名程度の模様です。弊社からは1名でした。
修道には144名が合格しました。この数はここ数年ではいちばん多く、よい結果を得ていると思います。144名の合格者のうち、80名が入学予定です。他校を進路に選んだのは、大半が広島学院で、あとは広島大学附属を選んでいるケースがほとんどです。修道は何と言っても広島で最もポピュラーな私学であり、弊社でも第一志望にしている受験生も多くいます。したがって、会員受験生の9割以上が受験しました。なお、補欠からの繰り上り合格者は例年より多めで、弊社からは7~8名ありました。
女子私学の最難関はノートルダム清心ですが、同校には例年並みの78名が合格しました。そのうち、55名が同校を進学先として選んでいます。進路選択率が広島学院ほどでないのは、女子の場合広島大学附属の人気が非常に高く、重複合格した場合には附属を選ぶケースが多いことが原因でしょう。
広島女学院には133名が合格しています。この数も例年並みであり、女子の場合も男子同様に堅調な結果を得ていると思います。合格者のうち、57名が同校に進学する予定です。合格したものの、他校を選んだ受験生の進学先のほとんどは、清心もしくは広島大学附属です。なお、広島女学院は男子の修道と並んで広島で最もポピュラーな私学です。したがって、弊社の女子会員の80数%が受験しています。
国立の人気校広島大学附属には、男子が33名、女子が14名合格しています。同校は男女合わせて定員が120名と少なく、しかも附属小からの内部合格者(今年は男子14名、女子17名)が含まれています。したがって、外部受検で合格したのは男子135名、女子55名と狭き門となっています。これは例年のことで、弊社では私学志向の強い家庭が多いこと、難関であることなどから、同校への受験者は6年部会員の男子が5割強、女子が4割強と、主要私学への受験率よりはかなり低くなっています。
特に附属の女子は、前述のように合格者の入学率が高いため、合格発表数が随分絞られています。そのため、弊社会員の合格者も14名しかいません(男女とも全員外部からの受験生です)。しかも、ご存知のように内申書が点数化されているため、学力試験のデータだけでは合格が読み切れない入試となっています。つまり、学力+運が必要で、そのためか合格した家庭の保護者が「行かないともったいない」などといった反応を示されるのをよく耳にします。なお、附属の補欠からの繰り上りは今年はきわめて少なく、弊社では男子は1名、女子はゼロでした。
最後に公立一貫校の県立広島中学校ですが、今年は弊社会員の受検が昨年よりも少なく(男子30数名、女子40数名)、合格者・進学者とも昨年を下回りました。弊社東広島校の受験生が例年よりも私学志向が強く、広島学院、修道、清心、女学院などに進学する受験生が多かったことも原因でしょう。
ともあれ、同校は昨年に続いて今年も東京大学や京都大学への推薦入試で合格者を輩出しており、大変勢いがあります。同校への進学希望者は来年以降も大変多いことが予想されます。まだ歴史は浅いものの、受験生の進学対象としてもはや完全にステイタスを築いています。
とりあえず、主要校の入試結果と進路選択状況について駆け足でご報告しました。もう少し情報がまとまった段階で、より詳しく結果を概観してみようと思います。