低学年部門「夏期講座説明会」のご案内

6月 7th, 2019

 夏休みの講座の募集活動が始まりました。毎年、弊社の低学年部門の夏休み講座には「中学受験を考えているので、夏休みの講座だけちょっと子どもを通わせてみよう」「受験のための塾に少しずつ子どもを慣れさせておこう」など、お試し的に弊社の教室にお子さんを通わせてくださる保護者が相当数おられます。

 そこで、このたび弊社では「夏期講座説明会」を実施し、お子さんの中学受験を視野に入れておられる保護者の方々に必要な情報をお届けすることにいたしました。この「夏期講座説明会」においては、二つの内容を柱に据えてお話しします。一つは、弊社の低学年部門の指導方針や夏の講座の指導内容について。もう一つは、低学年児童期の生活や学習で最も大切にすべきことは何かということについて。

 弊社は中学受験専門塾ですから、児童期前半のお子さんの学習指導にあたっても基本的に中学受験を念頭に置いています。しかし、「少しでも早く受験に直結した内容の学習を子どもにさせよう」と考えているわけではありません。むしろ、早くから難易度の高い学習を子どもにさせるのは好ましくないと考えています。弊社が最も心を砕いているのは、「高学年になってから、快適に受験対策の学習が行える子どもになっておくにはどうしたらよいか」ということ、つまり「いかにして伸びしろの豊かな子どもを育てるか」ということです。

 というのも、ほんとうに頭のよい子どもに育てるには、知識を大量に注入したり、学習の先取りに傾注したりするやりかたよりも、頭を使って考えることに強い志向性をもった子どもにすること、学習の手段としての文字や数字という記号に強い子どもにすること、自らの行動を律する主体性を携えた子どもにすることなどのほうが遥かに重要なことだと考えるからです。また、ある種の学習領域で求められる感覚的素養には発達臨界期があるのをご存知でしょうか。刺激を与えたらその分だけ成長が見込める時期のことを言いますが、これを踏まえた学習や遊びを体験しておくかどうかも大変重要なことです。歯を食いしばってやる勉強だけでは頭脳開花につながりません。

 「夏期講座説明会」の後半では、「学力はどの子も伸ばせる」というタイトルを掲げて、上記のことがらを保護者の方々になるべくわかり易くご説明しようと思っています(時間の関係で多少急ぎ足になることをご了承ください)。以下は、説明会でお伝えする予定の内容を簡単にピックアップしたものです。

✿「夏期講座説明会」でお話しする予定のテーマ ✿

 勉強に主体性があり、自立している子どもはどんな育ちかたをしているのでしょうか。特別なことはありません。普段の生活の繰り返しにおいて育てるべきものがちゃんと育っているかどうかです。一緒に項目チェックをしながら、わが子の成長の方向性を確認していただきます。

 「読み・書き・計算」は学習活動の最も基本となる要素です。英語では、「Reading・Writing・Arithmetic」の綴りにそれぞれRが含まれることから、スリーアールズなどと呼ばれています。このうちの「読み」の能力は、学力の差をもたらす最も大きな要因となっています。実は、個々の読みの能力差が大きく開くのは3年生頃です(「書く力」も「計算力」も3年生頃です)。なぜそうなるのか、どうすれば読みに堪能な子になれるのかをご説明します。

 「図形」や「速さ」など、算数のある種の単元においては感覚的素養が求められ、学習を快適に進められるかどうかを決定づけます。また、これらの単元に強いと「センスがある」「有能だ」とほめられ、子どもの自己有能感を刺激します。こうした方面の学習に必要な資質は、いつごろまでに、どうやって形成されるのでしょうか。実は、低学年部門の学習指導で最も力を入れているのがこの分野です。

 低学年児童期の子どもの学習意欲に最も大きな作用を果たすのは何でしょうか?多くの人は、「好奇心だろう」「向上心だろう」などと答えます。しかし、児童期前半までの子どもには当てはまりません。実は「親」が大きな影響力をもっているのです。子どもにとって絶対的な存在は親だからです。では、親がどのように働きかければ、子どもの意欲は増すのでしょうか。表題のとおり、キーワードは「信頼関係」です。一緒に考えましょう。


 興味をもっていただくため、多少思わせぶりな書きかたをしたかもしれません。詳しくお知りになりたいかたはぜひお越しください。データによる裏付けの資料もスライドで多数ご覧いただけます。以下は、説明会の実施要項です。

 小学校低学年は、子どもの学力が顕在化する前の、いわば潜伏期にあたる時期です。子どもたち個々の学力差はまだそれほど見えてこないのですが、実はこの時期に資質開花に向けた流れが形成されていますし、今学んでいる一見易しい内容の学習の積み重ねや繰り返しを通して学力の大切な基盤を築いています。

 勉強は人生を通して常に必要とされるものですが、勉強を好きになり得意になれるかどうかは低学年児童期におおよそ決まります。そしてこの時期は、親の影響が非常に強い時期にあたります。もう何年かして思春期に達すると、親の影響力は限りなくゼロに近づいてしまいます。だからこそ、今のうちに親はわが子に何をしてやるべきかを考え、適切にわが子に関わるべきでしょう。子どもたちの学力は無論のこと、学ぶことに対する受け止めかたや姿勢についても、今なら親は強い影響力を発揮することができます。親の情熱と力で、子どもを適正で望ましい方向へ導いてやりたいものですね。

  夏休みは学校への通学がないため、これまで築いてきた生活習慣が乱れやすい時期です。しかし、そのいっぽうで「毎日を計画的に過ごそう」という意図を子どもにもたせ、時間や行動を管理することで得られる充実感や達成感を味わわせてやれば、またとない成長の場にもすることができるでしょう。弊社の夏の講座への通学も含め、夏休みを有効に過ごすための計画をお子さんと立ててみてはどうでしょうか。今回ご案内した説明会への参加をきっかけにして、お子さんの望ましい成長に向けた具体的プランを描いてみませんか?

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