中学入試に向けた仕上げ期へ突入!
9月 17th, 2019
秋の訪れは、受験生にとって「いよいよ受験対策の仕上げ期が来たぞ!」という合図でもあります。9月8日(日)には、弊社主催の公開模擬試験(第2回広島県中学入試模擬試験)が実施されました。参加されたお子さんの手応えはいかがだったでしょうか?
第1回目の模試は7月でしたが、夏休み前ということもあり、まだ入試が近いという実感がないまま参加したお子さんが多かったと思います。また、公開模試とは言え弊社の会員受験生以外の参加も多くはありませんでした。入試対策の勉強の進度は学習塾によってかなり違います。入試の全範囲を学び終えていない受験生も少なくない段階での模擬試験は、学力の判定だけでなく、「受験に向けた意識を高める」という意図も多分に含んだものでした。
しかしながら、今や中学入試はあと数ケ月後(なかには、11月に一次入学者選抜をする公立一貫校もあります)に迫ってきています。ここからの仕上げ具合の如何で入試の結果も決まってきます。
そこで弊社の6年部では、毎年9月の上~中旬に「保護者説明会(第3回)」を実施し、これから入試までの受験対策の重要事項についてお伝えしています。すでに東広島校(19日予定)以外の校舎では開催済み(土曜コースも開催済み)ですが、みなさん参加くださったでしょうか?
受験するのはお子さん自身です。しかしながら、まだやるべき勉強を上手に見通しながら調整していけるお子さんは多くありません。そこで弊社では、受験準備の大詰めに向かうプロセスで必要なことは何かを保護者の方々にお伝えし、お子さんの学力の仕上げプロセスを上手にサポートしていただくようお願いしています。保護者説明会の骨子は次のようなものですが、もしもご都合等で欠席された保護者がおられましたら、これをご確認の上、当日配布した資料で詳しくご確認いただければ幸いです。
後期講座の始まる9月から入試本番までの指導の日程をカレンダーで確認していただきます。入試までの道のりがおおよそ概観いただけるでしょう。そのうえで仕上げ指導に向けた講座や催しについてご説明します。6年部の後期は、学力を万全に仕上げるための綿密なカリキュラムを組んでいます。その意図を保護者におかれてもよくご理解いただき、ご家庭でのアドバイスやフォローをお願いいたします。
・後期講座Ⅰ(9~12月)…広島の中学入試に対応した応用力養成のための指導(算・国・理・社)を行い、冬期講習までに一応の完成をめざします。
・重点強化特訓(9月末~12月下旬)…申込者対象。入試頻出単元をピックアップし、1日2教科を演習形式で指導します(計10回)。
・広島県中学入試模擬試験(第2回~第5回)…9月から毎月1回実施。成績資料をもとに、学力の補強や調整をして入試に備えます。合格可能性のデータを参考に受験校を決定します。
・冬期実戦講習(12月24日~1月6日)…広島県の主要校の入試問題に対応した教材で、入試に向けた総仕上げを行います。
・後期講座Ⅱ(1月8日~18日)…最後の調整のための講座です。入試本番で一人ひとりが最善の答案を作成できるよう、最終チェックをします。
模試については、おもに模試の見かたや活かしかたをご説明しました。資料の「合格可能性の予測」は、過去の模試参加者の成績と受験結果に関する膨大な蓄積データに基づいて割り出したものです。したがって、合格可能性が低いとされたお子さんのなかにも必ず合格者はいます。データに負けてはいけません。また、成績がよくなかった回の答案やデータにこそ、合格を得るための貴重なヒントがあります。どこが弱いのか、なぜ間違ったのか、どこをどうやり直すかを徹底的に洗い出しましょう。子どもは悪い成績の見直しを嫌がります。成績が思わしくなかった場合、親は冷静になり、「合格のヒントがここにある!」ということを合言葉に巻き直しを図りましょう。そのためにも、保護者には、本説明欄をよくお読みいただき、模試を最大限に活用するためのサポートをお願いいたします。
まずは受験対策の仕上げで使用する教材をご説明しています。テキストや副教材がどういうものか、テストはどういったものかを、保護者も一応は把握しておいてください。
そのうえで、入試4教科それぞれのテキストの構成・しくみをご確認ください。テキストの学習法や、広島の中学入試の特徴を押さえた勉強法についてもご説明しています。さらに、基礎をやり直したい受験生が使用すべき教材は何かについても、教科ごとに記していますので参考にしてください。
ある意味において、この項目でお伝えすることが保護者にとっていちばん重要と言えるかもしれません。というのも、受験生であるわが子の人生経験は、親の三分の一~四分の一に過ぎません。受験が近づくにつれて、親から見て当たり前の勉強をすることすらままならない状態に陥ったり、初めて味わう受験の重圧にイライラを爆発させたりすることもあります。親は親で、そういったわが子に対する適切な対応がわからず、戸惑ったり、感情的になったり、叱りつけたりしがちです。
本項目においては、上記のような状況を踏まえ、親として適切な対応や心のもちようについてご説明しています。特にお子さんの受験を初めて経験される保護者のかたにとっては、大いに参考にしていただけるのではないかと思います。
弊社会員の主要な受験対象校について、入試状況に関する基本的なデータ(志願者数・受験者数・合格者数など)や、入試の枠組み(試験教科・時間・配点・合格点に関するデータなど)をお伝えしています。また、各中学校の入試の現状を踏まえ、合格を得るうえでどのような勉強・対策を求められるかについてご説明しています。具体的に入試対応ポイントについても書いていますので、参考にしていただけるでしょう。
<保護者へのお願い>
最後になりますが、保護者にお願いしておきたいことがあります。受験は合格できなければすべてが無に帰するわけではありません。特に中学受験は人間形成途上の12歳の子どもの受験です。受験の体験がどういう思い出として残るかは、今後の人生の歩みに少なからぬ影響を及ぼすものです。どのような受験結果になろうとも、「受験してよかった」「受験が自分を成長させてくれた」と振り返られるようなものになるよう、配慮とサポートを忘れないでください。
そのことと、親の対応も無関係ではありません。前述のように親はわが子の受験になると感情が高ぶってしまいがちです。「どうしてもっとがんばれないのか」と、癇癪を起してしまうこともあります。しかし、そういうときこそ親には冷静な対応が望まれます。もしもそのときの感情をそのまま口に出したとしたら、子どもがそれをどう受け止めるかを考えてください。「この言葉が、果たしてわが子の奮起につながるだろうか。それとも……」――こうしたことを思いめぐらしたなら、きっとどなたも我に返り、落ち着いた対応ができるのではないでしょうか。
中学受験はわが子の成長の場になってこそ意味があります。当たり前のことですが、志望校に受かったから将来が保障されるのではありません。中学受験でどのような学びかたや考えかたを身につけたかが将来の歩みを決めるのです。受験が近づくと、この大原則がつい忘れ去られてしまいがちです。
中学受験はわが子にとって人生で初めて体験する大きな試練です。まだ親がかりの年齢の受験ですから、この試練に立ち向かうときに親がどのように導いてくれたか、応援してくれたかが重要なのです。「おかあさんは、どんなときも優しい笑顔で支えてくれた」「おとうさんは、『問題点はどこにあるかな』と、いつも一緒に考えてくれた」――こんな思い出の残る受験になったなら、お子さんは受験の結果に関わらず、常に親を信頼し、前を向いて努力を続けるのではないでしょうか。
お子さんの受験が、おとうさんおかあさんにとってもすばらしい思い出として残るものになりますように。