夏の講座で学びの態勢を築き直しましょう!

6月 22nd, 2020

 新型コロナウィルスの感染拡大により、3月から長期間にわたって学校が休みとなりました。また、弊社においても長期間の休講を余儀なくされました。みなさんのお子さんは、学校や塾の休み期間をどのようにお過ごしだったでしょうか。

 学校や塾があるときには否が応でも勉強しなければなりません。しかし、家で自主的に勉強するとなると話は違ってきます。勉強の“しばり”が弱くなりますから、子どもたち一人ひとりの勉強に対する意識や姿勢が大いに問われることになります。親は「しっかりやってほしい」と願っても、タガが外れてしまうお子さんもないではありません。

 今回のコロナウィルス禍に伴う学校の休校もそうですが、子どもを勉強に向かわせる社会的な制度やシステムに支障が生じたとき、学力差の拡大という問題が懸念されるようになります。学校や塾が休みになっても、勉強を怠らない子どもと、勉強がおざなりになってしまう子どもとの学力差が広がる恐れが生じるのです。弊社の会員家庭のように、中学受験を視野に入れておられる家庭は教育熱心ですから、学力形成面で支障を来さないよう対策を施されたことでしょう。したがって、子どもが勉強を放棄してしまうことは概ねなかったと思います。しかしながら、勉強がどれだけ子ども自身に根づいていたかについては個人差があります。したがって、今回のコロナ禍の影響はどのお子さんも大なり小なりあったとみるべきで、今後そうしたマイナスの影響を少しずつ埋め合わせることが求められるでしょう。

 現在のお子さんの勉強の状態はどうでしょうか。学校の休校が始まる以前と変わりなく勉強に向き合っておられるでしょうか。勉強の取り組みやクオリティと生活習慣とには強い関連がありますから、両方をまたいだチェックリストでお子さんの現状をチェックしてみませんか?

★現在のお子さんの生活と学習の状況 チェックポイント

 勉強の内実は、テスト成績だけでは判断できません。しかしながら、決して易しくはない受験勉強のレベルになると、「怠けているのに偶然よい成績を取れる」などということはほとんどありません。弊社では、休講措置期間においても2週間に1回のマナビーテストは実施しています。このテストの結果も踏まえて、お子さんの勉強に向かう姿勢や学力の状態をジャッジしてみてください。

 もしも心配な点があるようでしたら、早目に状態を改善したいですね。というのも、弊社の教室に通っているお子さんのほぼ全員が国立・公立・私立の中学校を受験(受検)します。そのことを踏まえると、少しでも早く学習成果のあがる状態を取り戻しておく必要があります。

 なかには、もともと上記チェックリストのうちのいずれかにおいて、おとうさんやおかあさんが心配するような要素のあったお子さんもおられるかもしれません。そういう家庭も含め、お子さんが規則正しい生活のもとでリズムよく受験勉強に取り組める状況をつくりだすチャンスが夏休みの講座です。

 ご承知のように、今年の夏休みは大幅に短縮される予定ですので、弊社の夏休み講座も学校があるときと同じように「週3日通学」を原則とし、授業も通常の講座に準じた夕方からの時間帯での実施がメインとなる予定です。ですから、通年のような独立した講座という印象は薄まるかもしれませんが、連日の通学ではないことで「授業前の予習(5・6年生)」→「授業」→「授業後の復習(4~6年生)」の流れを、余裕をもって見通しながら勉強することができるという利点もあります。勉強が今一つ軌道に乗っていないお子さんにとっては、却って立て直しにはよいかもしれません。

 小学生の受験勉強が軌道に乗るには、おとうさんやおかあさんの見守りと応援が欠かせません。というのも、親から精神的に独立する中学生以降と違い、児童期までの子どもは親の評価が何よりも発奮材料となるからです。そういった意味で、おとうさんおかあさんにはこれまでのわが子への接しかたについても振り返ってみていただきたいですね。

 毎日のわが子のちょっとした頑張りをちゃんと見届けておられたでしょうか。勉強に限らず、何でも前向きに自分からやろうとしたとき、すかさず親が喜んでいるのだということを伝えておられたでしょうか。結果でなく、プロセスを見て評価してもらうと、子どもは何よりもそのことを励みにし、「次こそは!」と発奮するものです。そして、何につけ必ずよい結果を引き出そうと努力を惜しまぬ人間に成長していきます。そうした意味において、親の応援を背に受けてがんばるというステップは、とても重要なことなんですね。無論、親はそういうことを全てわかっているのですが、受験生活が始まると、つい成績のほうにばかり目が向かいがちになり、大原則を忘れてしまうものです。夏の講座開始前に、親のほうも「これまで」を振り返り、わが子の真摯な学びを実現するための見守りや応援の態勢を整えておくことも必要でしょう。

 「この夏休みの講座中は、特にわが子の生活や勉強を注意深く見守り、子どもが奮起するような声かけをしてやろう!」――このようなつもりで夏の講座を生かしていただきたいですね。どうぞよろしくお願いいたします。

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