中学受験を視野に入れておられる保護者へ その1
10月 27th, 2020
いつ収束するのか、一向に兆しの見えないコロナ禍のなか、6年生の受験生を抱えるご家庭におかれては、感染リスクを回避しながらの受験生活は二重三重の苦労が伴うものであろうとあろうと拝察します。おそらく、入試本番まで今の状態は変わらないと思います。お子さんの健康維持に十分な配慮をしつつ、これからのラストスパートを見守り応援してあげてください。
さて、今回の記事はお子さんの中学受験を視野に入れておられる低~中学年児童の保護者に向けたものです。冬休みの講座や次年度の前期講座の会員募集の時期が近づいてまいりました。受験準備の開始について検討され始めた保護者も多数おられることでしょう。ただし、「いつから受験勉強を始めるか」は、お子さんにも保護者にも様々な事情や考えがあり、簡単には決められない案件の一つです。また、なかには「うちの子は、中学受験対策の勉強をやっていける力があるだろうか」という不安をおもちのかたもおられることでしょう。
まず、「いつから受験対策の勉強を始めるか」という問題ですが、弊社では「ある程度余裕をもった受験準備」という観点から、4年生からの3年間での受験指導を基本に置いています。ただし、これは絶対的なものではありません。「当分は、スポーツに力を注ぎたい」「好きな習い事を続けたい」といった事情をおもちのお子さんの場合、5年生以降からスタートされるケースもあります。また、4年生から入会の場合でも通常のコース(週3日コース)ではなく、しばらくは土曜日のみ、または土曜のテスト日(隔週土曜)のみの通学からスタートされるお子さんも少なくありません。
また、保護者に留意いただきたいのは、「塾通いを始める前に、何を勉強しておくべきか」ということだけでなく、毎日の生活態度や、ものごとに取り組む姿勢、読み書きの基本の習得などへの配慮です。なぜなら、受験準備のプロセスで望ましい成長を遂げるには、学んだことを真に理解し活用できる勉強法を身につけること、学習を根気よく継続していくこと、自分の現状を点検しながら修正していくこと、などが求められます。これらは、低~中学年の児童期までに子どもの個性としてある程度定まっていくものです。大人の指示に従うだけの勉強をくり返していると、自立した勉強を可能にするための下地形成がままなりません。これでは目先の受験をクリアすることはできても、中学進学後に行き詰ってしまう恐れが多分にあります。受験勉強、受験生活を通して、お子さんが中学進学後の更なる飛躍が見通せる人間に成長していくことこそ、保護者の方々が望んでおられることではないでしょうか。
たとえば、次のような要素について、これまで配慮されてきたでしょうか。
塾や家庭で同じように勉強をしても、どれだけ身につくかは子どもによって全く違います。テスト結果は「能力の違い」とみなされがちですが、上記でご紹介している4~6のような、能力と直接かかわりのない要素も随分影響します。受験合格にこだわるあまり、子どもに与える学習環境が訓練や覚え込みを強要するものであっては意味がありません。自ら学び、知ろうとする人間になることが何より重要なことです。保護者の方々には、将来の大成が期待できる人間になるための受験なのだという認識をもっていただき、上記の1~6の要素がバランスよく身につくようご配慮いただきたいですね。
ここまでお伝えしたことについて、今までを振り返りながら今後の学習や生活のありかたについて考えるきっかけにしていただきたいのが、冬休みに実施する弊社の特別講座です。1~2年生のお子さんには、今大切にしておきたい基礎基本を軸にした学習を体験していただきます。また、3年生のお子さんにとっては、受験勉強開始の前提となる算数と国語の基礎の定着度を検証していただける場となっています。以下は、1~3年生児童を対象とした弊社の冬期特別講座の趣旨や概要を簡単にまとめたものです。
家庭学習研究社 1~3年部「冬期集中講座」
① 1・2年部
12月26日(土)、28日(月)、29日(火)の3日間の短期講座です。11月16日(月)より受付を開始します(後期講座の現会員は11月9日から受付を開始)。
いずれも、小学校の履修内容(12月まで)を吟味し、子どもたちが興味をもち、楽しく学べるテーマを設定しています。無論、今後の学習の発展において大切な意味をもつ単元に基づいて授業内容を設計しています。今の段階ではまだ受験のことを意識しておられないご家庭のお子さんも、ぜひ一度弊社の教室で学んでみていただきたいですね。「たのしかった!」という反応があったなら、今後の学習の発展に向けて大いに期待できるでしょう。
② 3年部
12月26日(土)、28日(月)、29日(火)、30日(火)、合計4日間の短期講座です。11月16日(月)より受付を開始します(後期講座の現会員は11月9日から受付を開始)。
この講座は、4年部から始まる受験部門への登竜門と位置づけている講座で、例年2百数十名以上の3年生が参加しています。3年生の冬休み前までに学校で学習した範囲から、テーマを厳選して授業内容を設計しました。子どもたちの積極的な授業参加を促し、自ら考え工夫して課題を解決する楽しさや。やり遂げたときの喜びを体験してもらいます。4日目は学習事項の定着度を試す「完成テスト」を実施し、一定の成績をあげた児童には2021年度4年部前期講座への入会資格を進呈します。
教科ごとの学習タイトルで想像していただけるかと思いますが、いずれの学年においても知識を詰め込んだり、問題解法のスキルを高めたりする訓練型の学習ではなく、ものを知ることや考えることの楽しさに触れる経験の場を提供することに主眼を置いた指導を行います。4年部以後の学習は、最終的に広島の最高峰の中学校合格をめざしたものになりますから、徐々に高度な内容を扱っていきます。ですから、決して楽しいばかりではありません。しかしながら、子どものもつ好奇心や達成意欲をまずは刺激し、「学ぶって、楽しい!」ということを実感する体験をすることから出発すべきだと弊社は考えています。このような体験が前提にあってこそ、少々難しくてもあきらめずにやり通す根気強い姿勢も育っていきます。
弊社の「冬期集中講座」にお子さんを参加させてみませんか? そこでのお子さんの反応を見て、がんばれそうな手ごたえを感じられたなら、以後の講座への入会をぜひご検討ください。また、弊社の案内書等をお取り寄せいただき、弊社の指導理念や方針等をご確認ください。前述の4~6の要素がなぜ重要なのかもご理解いただけると思います。
さあ、この冬休みからわが子の学びの活性化、学びの姿勢の再構築をめざしましょう!