中学受験必勝の鉄則は、親子の相互信頼!
1月 6th, 2021
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今日は1月6日で、2021年最初のブログとなります。
2021年度の入試は、コロナパンデミックの渦中というかつてない状況下での実施となりました。今のところ、各中学校の入試は予定通り行われる見込みですが、それがせめてもの救いでしょうか。広島の私立一貫校の入試監禁日は1月1日で、すでに1回目の入試を実施した私学もあります。主要な私立中学校の入試は1月後半に集中していますが、月末にはほぼすべての中学校の入試が終了します。あと3週間余りのコンディション調整が入試結果を決定づけることになります。保護者におかれては、コロナ感染防止もさることながら、心身のコンディション調整全般に目配りしていただき、お子さんがベストの状態で入試を迎えられるよう、しっかりとサポートしてあげてください。
さて、今回は年頭の記事でもあり、中学受験のみならず子育てにおける鉄則の一つ、「親子の信頼関係」をテーマに掲げて書いてみようと思います。というのも、親にとってわが子はいつだって大切なかけがえのない存在であり、子どもにすれば親は大人になってからも変わることのない精神的支柱です。言うまでもありませんが、親と子の関係は一生ものであり、永遠に変わることのないものなのですね。
もしも親子の信頼関係が強固なものであったなら、どれだけ人生が心豊かになることか。それは子どもの側のみならず、親にとっても言えることではないでしょうか。子どもの気持ちが親から離れ、会話や交信が途絶えたとしたらどんなに寂しく辛いことでしょう。中学受験は子育ての仕上げ期と重なりますから、永遠に揺らぐことのない親子の信頼関係を築く絶好の場でもあるのです。わが子の受験準備学習を見守り応援する過程は、親子の絆という受験の結果を超える副産物をすべてのご家庭に与えてくれることでしょう。
① 受験を目前に控えた6年生児童の保護者のみなさまへ
いよいよ受験本番が目前に迫ってきました。どのご家庭も、最後の仕上げと調整に余念がないことでしょう。お子さんが、何事もなく元気に入試を迎えるまで、保護者の方々にはいましばらくのサポートが必要です。最後の詰めをしっかりとやり遂げられるよう、お子さんをしっかりとバックアップしてあげてください。
中学入試は、お子さんにとってかつて経験したことのない緊張の伴う試練に他なりません。というのも、入学試験というものがどういうものかを、自身が理解しての受験はおそらく初めてのことだと思います。一発勝負で「合格か否か」が決まり、進路が左右される。そのことを自覚して緊張しない受験生はおそらく一人もいないと思います。
このような試練を乗り越えるにあたり、親の存在は子どもにとって実に大きなものであると言わざるを得ません。親が見守り応援してくれている。そのことを実感するか否かで、入試に臨むお子さんの心境は全く違ったものになるのですから。緊張に負けそうなわが子に我を取り戻させ、これまでに培った力を余すことなく発揮させる。それは子育ての最終段階における親の大きな仕事と言えるかもしれません。
ただし、緊張のしかたはお子さんによって様々です。例えば入試本番の2~3週間前から気持ちが落ち着かなくなり、親を心配させたお子さんが、いざ本番では緊張から解き放たれたが如く落ち着いていることがあります。いっぽう、終始落ち着きを失うことなく、平常心のまま入試に臨めたと思ったお子さんが、いざ本番では極度の緊張に襲われるということもあります。
その子とは次のようなことを暗示しています。緊張の仕方に違いはあれど、誰しも緊張から逃れることはできません。重要なのは「緊張するかしないか」ではなく、「実力を発揮できるかどうか」です。入試本番を目の前にして、親がわが子にしてやれることは何でしょうか。わが子が緊張に振り回され試験に飲み込まれるのではなく、緊張のなかで自分を見失うことなく、これまで培った力を発揮できるようメンタルを支えてやることであろうと思います。
わが子の性格に合わせ、わが子が我を失うことなく入試本番に臨ませるためのとっておきの言葉かけを考えてみてはいかがでしょうか。そして、あとはわが子を信頼してやりましょう。「親はどんな結果も引き取ってくれる。心配要らない」――そのことに気づかせる効果を引き出せるなら、どんな言葉かけもOKです。どんなときも、いつだって「親が温かく見守ってくれている」「おかあさんは自分のがんばりを応援してくれている」――それを実感したなら、お子さんは間違いなく心を奮い立たせて入試に臨めることでしょう。
入試本番での条件はどの受験生も同じです。また、前述のように、おとうさんおかあさんの応援を背に受けていれば大丈夫です。お子さんが入試本番の緊張を乗り越え、もてる力を存分に発揮できますように!
一つ言えるのは、入試結果で当面の進路は変わりますが、それは将来の歩みを決定づけるものでは決してありません。「失敗したらすべて終わりだ」という重圧からわが子を解放してやればよいのです。そのための重要なキーワードが「親子の信頼関係」ではないでしょうか。「結果を恐れるな。おとうさんおかあさんは、どんな結果になろうとお前の(あなたの)味方だからね。重要なことは、自分のベストを尽くせるかどうかなんだよ」ーーこういった親だからこその気持ちが伝わる言葉を用意してあげてください(もちろん、これをそのまま用いてくださっても、きっと親の気持ちは伝わると思います)。
② 来年以降に受験を迎える児童の保護者のみなさまへ
前述のように、中学受験は子育ての仕上げ期に行う大きな儀式のようなものです。わが子が受験生活を通して勉学上の自立を果たし、自らの手で入試の目標を達成する。そのことが達成されたなら、自ずと子育てが高い次元で完結する流れができたといっても過言ではありません。そういった構図を意識してわが子の受験生活を応援していただくようお願いするしだいです。
本ブログは、このような中学受験に向けた親の意識やサポートの価値についてお伝えするために設けているものでもあります。今回は、入試を目前に控えたお子さんの保護者に向けたメッセージを主に書きましたが、みなさまにはこれからいろいろな形でこのことに関連する記事を書いてまいりますので、弊社の中学受験に対する考えを参考にしていただければ幸いです。
とりあえず、今回はひとつのことを申し上げておきたいと思います。受験勉強の自立は生活の全てと深く関わります。勉強だけ自立して、他は全て親に丸投げする。そういうことはあり得ません。勉学の自立と、日常生活の自立は不可分のものです。親がこのような考えに基づいて一貫した対応をすれば、人間的な自立が果たせるだけでなく、子どもは親を尊敬する人間に成長していくことでしょう。それは親子の信頼関係を築くうえにおいても欠かせないものであろうと思います。受験勉強があることで特別扱いせず、小学生として自分でやれることは全てやらせてください。
ここで現状を少しだけふり返ってみてください。たとえば、親がそばにいないという条件のもとでわが子の行動をどれだけ信じてやれるでしょうか。「親が見ていなくても、うちの子はやるべきことをやっている」――このような確信をもてるでしょうか。もしもそうであれば、すばらしいですね。
わが子が受験生として成長を遂げているかどうか、受験生活を通して親子の信頼関係が深まっているかどうかを判断するうえでの一つの尺度は、「親が見ていないときのわが子」をどれだけ信頼できるか、ではないでしょうか。一人でいるときもやるべきことをやれる子どもにするには、やるべきことは何かを親子で確認し、一人でやり切ることを親が期待していることをわが子に伝え、ちゃんとやったなら大いに喜びほめてやる。このことの継続しかありません。それを絶えず実行するのは親にとっても楽ではありませんが、やり通せば素晴らしいわが子の成長を見届けることができるでしょう。
弊社の学習指導のシステムは、基本的に子どもの自学自習を支援する意図で構成されています。家庭での一人勉強が必須となっている理由をご理解のうえ、少しずつお子さんがそれを実行していけるようサポートをお願いいたします。1年後のお子さんが、大きく成長しておられますように! 弊社もこのことを常に念頭に置いてお子さんの学習指導にあたってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。