オンラインセミナー“ND清心編” 内容報告その1

12月 4th, 2021

 11月28日(日)には、オンライン親子セミナー“ノートルダム清心編”を実施しました。親子で一緒に視聴していただけるようにと、日曜日の午前中に実施したのが好評で、200家庭を越える参加をいただきました。経験のないZoomによるオンラインセミナーでしたが、ひとまず無事に終了することができました。ご視聴いただいたご家庭には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 終了と同時に、多くのご家庭から感想を寄せていただきましたが、神垣校長の心のこもったお話しぶり、お話の内容に対する感動や感謝の言葉が溢れていました。アンケートに対する回答を133件いただきましたが、ネガティブな反応が一つもないことに驚きました。実際、神垣校長は学校の様子を率直かつ情熱をもって語ってくださいましたし、1時間余りの時間内に相当なボリュームの情報を、うまく盛り込んでくださいました。また神垣校長ご自身もかつて清心に通われており、そのころのエピソードを交えてお話しくださったことが、「わかり易さ」や「共感」にもつながったと思います。「清心に行きたい」「ぜひわが子を託したい」と思われたお子さんや保護者が多かったのではないでしょうか。

 では、早速セミナーで神垣校長がお話しくださった内容を、かいつまんでご報告してまいりましょう。

 

①「ノートルダム清心のイメージと実際と」

 みなさんは、清心にどんなイメージをもっておられるでしょうか。弊社6年部生にアンケートをしたことがありますが、「頭がいい」「おしとやか」「スマート」「勉強ばかり」などの回答が多数ありました。カトリック系のミッションスクールであり、県内随一の私立女子進学校であることが作用しているのでしょう。

 で、実際はどうなのでしょうか。そこでまず、清心生は学校のよさをどう認識しているのかを調査した結果をご紹介しました。入学して半年後の中1生と、卒業を半年後に控えた高3生にアンケートを実施したところ、圧倒的に多かったのは両者とも「人間関係がよい」という回答でした。

 これを受け、神垣校長は次のように語ってくださいました。「本校については、少し現実と違った見かたもされているようです。実際を知っていただく努力が必要だなと感じています。私がとらえている清心の学校生活は、勉強ばかりでも楽しいばかりでもありません。たとえば今はコロナ禍で気持ちが塞いだり、失敗に悩まされたりすることもあります。そういう心の痛みや辛さを共に分かち合える場であり、またその一方で「これをしたい!」というときに、そのチャレンジをサポートし、生徒一人ひとりの可能性の引き出しをパワーアップさせる。それが清心という私学です。

清心には1学年180人の生徒がいます。いろんな能力・個性の生徒がいます。そこで生じる化学反応が大きな成長を生み出してくれます。この画面の背景に写っているクリスマスの飾りが見えますか? これは中1生が協力してつくってくれたものです。何でも一生懸命に取り組み、楽しいことはみなで分かち合う。それは同学年同士に限らず、上級生と下級生という縦の関係でも同じです。この飾りつけも、そういった環境を物語るものだと思っています。「心を清くし、愛の人であれ」という言葉は、清心の教育理念を語ったものですが、学校の構成員全てにこの考えを大切にしてほしいと願っています。」

 

②「6か年一貫の学校であること、女子だけの学校であること」

 つぎの話題ですが、清心は高校からの募集をしない完全6か年一貫の私学であり、女子だけの学校であるということを踏まえ、そのよさがどこにあるのかを神垣校長に語っていただきました。

 「みなさん、中学校、高校の6年間は長いですか?短いと感じますか? 半分大人の高3生から見れば、中1生は『かわいいな』という存在です。そんな成長度の違う生徒同士が一緒に教会にお祈りに行く行事があります。年の離れた上級生と下級生が一緒に活動をすることで、中1生は、『大人になるってこういうことかな?』と気づきます。これは6か年一貫校ならではのよさではないでしょうか。

 中学生は思春期の真っただ中にあります。どんな生きかたをしたい?どんな自立した大人になりたい?このように自分を見つめたり、友達をつくったり、先輩との出会いを楽しんだり。こうして、将来を見つめながらじっくり考えたり学んだりできるのも6か年一貫校だからです。それを“緩む”と表現する人もいますが、私は“深める”と表現するほうが適切だと思います。中高6年間をそういう流れでとらえてほしいですね。

 清心にはいろいろな女子生徒が広範囲から通っています。男女が半々ではなく、すべて女子だけで何でもやっていきます。『男子だから』『女子だから』とは言われず、『あなたはどうしたい?』と言われます。私自身、かつてはどちらかというと引っ込み思案なタイプの生徒でしたが、今申し上げた女子だけの環境のなかで自立心が育てられたと思います。女子だけの環境というのは、自分の素を出し合えるという面もあります。そのおかげで深い交流が生まれ、強い絆が一生続くことも珍しくありません。こういったことも、女子のみの6か年一貫校のよさではないでしょうか」

 

③「清心生の青春を彩るもの」

 中学・高校生活と言えば、あり余るエネルギーを何かにぶつけることで自分の適性や可能性を見出す時期です。そういう経験も、生徒さんの青春を彩るものとして一生の宝になることでしょう。清心の生徒さんが心を燃やして一生懸命に打ち込むものって何でしょうか。それを神垣校長に語っていただきました。

 「私は清心に入学して水泳部に入りました。喘息もちで体が弱かったことから、親の勧めで入部したのですが、水泳部での活動は大きな刺激でした。特別泳ぎが凄いという人はいませんでしたが、上級生と下級生という縦の繋がりの強さに驚きました。一緒に合宿をしたり、泳いだ後に会話を交わしたりした経験は、ほんとうによい思い出です。

 これは、中1生のために上級生が手づくりした「清心物語」という冊子です。クラブ紹介のほか、様々な委員会活動も紹介されています。でも、とりあえず入学直後は1年生ならではの行事がありますし、何よりも5月にはさっそく学園祭があります。高2生を中心に準備をするのですが、翌年大学受験を控えている高3生も『最後の学園祭だ』と、心を込めて情熱的に準備にあたります。まさに全校挙げての大イベントです。4月から準備したのではとても間に合いません。前の年から準備を進めていくんですよ。下級生は何らかの係を受けもちます。大きな催しではスタッフの存在が欠かせませんよね。たとえば、会場美化の係というと、何をするんだと思いますか? それは単なるお掃除に留まらず、ごみの収集も重要な仕事です。これをきっかけに、家庭で出すゴミや環境の問題について考えるようにもなるんですね。

 体育祭も大きな行事ですが、今はコロナ禍で学校全体での開催はできません。でも私たちはあきらめず、学年活動に変えて行いました。旅行も生徒にとって心を奪われる大きなイベントです。ただしコロナ問題でままならない状態が続いています。しかし、これもあきらめるわけにはいきません。中1は1日だけのバス旅行、中2は山陰、中3は長崎と、なんとか実行に移しました。高1は沖縄と言いたいところですが、コロナで断念し、代わりに1日オンラインデーということで沖縄とつなぎ、学びを深める体験をしました。高2は、楽しみにしていた遠方への研修旅行を3回も延期した挙句、最後の手段として陸路で行けるところに変更し、南九州に行きました。

 こんなふうに、清心の生徒は様々な活動を通して楽しみ、学び、青春を謳歌しています。無論、勉強も大事ですし青春の重要な一部分です。これらすべてに丸ごとぶつかっていく姿が清心生の青春だと思います。」

 

 まだまだ続きますが、文字数がかさみましたので、いったんここで今回は終了し、続きは次の回にお伝えしようと思います。続きもぜひお読みください。よろしくお願いいたします。

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