低学年部門の講座ってどんなの? 「体験授業」実施中!
2月 4th, 2022
広島県内の中学入試があらかた終わりました。現在、弊社会員受験生の入試結果の確認作業をしています。今年の合格実績は、もうすぐホームページにて公表する予定です。
さて、家庭学習研究社には、小学校1~3年生を指導の対象とする低学年部門があります。現在、「体験授業会」を各校舎で実施していますが、新型コロナウィルスの感染問題が収まっておらず、保護者の参観はご遠慮いただいています(誠に残念です)。そのため、保護者には授業と併行して低学年期に大切にすべき学習は何か、弊社低学年部門の講座はどのような内容になっているのか、などについて通年よりも詳しくご説明しています。まだ実施していない校舎・講座もあります。興味をもたれたなら、ぜひ参加いただければと思います(定員に達しているところもあります。ご了承ください)。
実は、この「体験授業会」での保護者への説明は筆者が担当しています。今のところ、どの会場においても保護者の方々は熱心に耳を傾けてくださり、とても感謝しています。これからお伝えする内容は、保護者にご説明している内容とリンクしており、弊社の学習指導をはじめ、低学年児童の学習や家庭教育などについて参考にしていただけるのではないかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
①ジュニアスクール (広島市内4校に設置 3年生対象)
50年余り前の設立以来、弊社は「受験での合格」のみに注力するのではなく、「将来の大成」を眼目に置いた指導の実践を心がけています。その中心には、「子どもの自立勉強の達成」という方針があります。これがレベルの高い中高一貫の教育環境で大いに効力を発揮するからです。そのため、基礎・基本を徹底しながら、子どもが自分で考え、自分で算段しながら勉強を進めていく姿勢を涵養すべく、システムや教材などの全てをオリジナルで展開しています(一般の教材に適するものがありません)。
ジュニアスクールは、このような受験部門の流れをくむ講座ですので、すべてオリジナル(手づくり)で展開しています。低学年期は、母国語をマスターするための最重要期です。読み書きの基礎が盤石であれば、全ての教科の学習が快適に進められます。そこで、何はともあれ「確かな読み書きの基礎」の構築をめざしています。具体的には、言葉のもつ利便性に気づき、言葉に対する興味が深まるような授業を実践しています。家庭学習教材(B4のプリント)には選りすぐりの長文を載せ、楽しく集中して読み通す経験を通して、確かな読み取りの力を養います。書く力は、お仕着せの勉強では養われません。子どもの「書きたい」という気持ちを刺激し、思いを綴る練習をしていきます。
もう一つ、将来の歩みを左右するのが算数力です。低学年期の算数学習は難度を追うよりも、「九九」や「筆算」など、将来まで活用する基本中の基本を固めておくべきです。それともう一つ、計算に強いだけでは十分ではなく、自分で計算式を立てる力が必要です。そこで、数の意味を理解することが必須となります。具体的な場面を把握し、数のもつ意味を把握していれば、式は自分で立てられるものです。このような力を養うための指導をしています。また、算数には図形単元に代表されるような、感覚的素養(図形の瞬間的な識別、空間把握など)を必要とする分野があります。この分野の才能は、脳の柔らかい年齢期(9歳前後まで)の遊びや学習の体験で決まります。ジュニアスクールでは、このことを踏まえた学習を多く採り入れ、子どもたちが楽しく学びながら算数のセンスを磨いていくよう指導しています。
【ジュニアトピック】ジュニアスクールのよさの一つは、授業後の子どもたちの笑顔です。「ああ楽しかった!」と口々に言ってくれます。それは、強制された訓練的学習でなく、自分で発見したときの喜びや、作業を多く採り入れた学習の楽しさをたっぷりと味わえるからだと思います。「勉強って、よいものだ」という観念を浸透させた子どもは、先々も自ら学ぶ姿勢を維持し、自立した学習者に成長できるでしょう。
①玉井式国語的算数教室 (全6校舎に設置 1~3年生対象)
弊社はオリジナル講座のほか、玉井満代先生の創設された「玉井式国語的算数教室」も低学年児童向けの講座として設置しています。「どちらがよいの?」という質問をよく受けますが、異なる趣旨の講座であり、目的に応じて選んでいただいています。ただし、玉井式を全校舎に配置しているのは、こちらのほうを選択する家庭が多いからです。実際、体験授業では両方を受けられる家庭が多いのですが、保護者は「玉井式のほうがキャッチ―ですね」と反応され、子どもたちも玉井式のアニメーションに惹かれる傾向があります(手作業の多いジュニアのほうを好むご家庭も結構あります)。
ジュニアスクールは、「算数・国語の基礎学力形成」や「前向きな学びの姿勢の確立」「確かな学習習慣の育成」を目的とするのに対し、玉井式のほうは「才能開発教室」の色彩が強い点に大きな違いがあります。子どもたちには、それぞれ生まれもった才能があります。しかしながら、その才能が芽吹くためには、一定年齢までにその才能発揮に関わる脳領域に刺激を当てる必要があります。その多くは9歳前後であり、低~中学年児童期は才能を顕在化するうえで最後のチャンスと言える時期です。特に算数のセンスと呼ばれる領域の才能の開発に玉井式は大変有効であり、これに特化した講座として玉井式には大きな魅力があります(早期教育とは異なります)。
「玉井式国語的算数教室」という講座の呼称は、「国語の要素(文章読解力の育成)を含んだ算数の教室」という意味だとご理解ください。つまり、基本的には算数講座です。なぜ読解力の要素を併せもつのかというと、算数の文章題で躓く子どもは、算数以前の領域、すなわち文章を読む力が足りないことが主要な原因となっています。それに着目された玉井先生は、授業で扱う算数のアニメーションの物語の続きを長文にし、それを読み進めることによって読解力を育成するというユニークな提案をされています。アニメーションの続きを知りたいという子どもの欲求が、長文に対する食いつきや理解をサポートしてくれるのです。
アニメーションは、算数の才能開発に大きな役割を果たします。物語がおもしろくて惹きつけるだけでなく、具体的状況下で数を登場させるので、子どもたちは自分で数の動きに着目して課題を解くための式を立てられるようになります。プリントの計算練習よりもはるかに実戦的な計算力を身につけることができます。また、アニメーションは図形や速さなど、算数で差がつきやすい感覚的な素養を問われる分野の才能開発に貢献します。形あるものを様々な角度から検証したり、展開図を自在に開いたり閉じたり動かしたりする様子を集中して視覚でとらえる経験が、この方面の才能の開花に有効なのです。物語のアニメーションを介した学習と、図形のアニメーション学習とは子どもたちの人気を二分しています。
【玉井式トピック】 授業の様子を見ていただくとすぐおわかりいただけるのですが、子どもたちがアニメーションを食い入るように集中して見ています。ボンヤリしたり、手悪さをしたりしている子どもは一人もいません。これもアニメーションのなせる業でしょう。とは言え、アニメーションが授業をしてくれるわけではありません。授業の進行はジュニアスクールと同じく、担当の先生が行います。一人ひとりをしっかりと見守りながら、適切に導いていきます。
低学年児童の保護者のなかには、「勉強はもう少し上の年齢になってからがんばればよい」という考えのかたもおありでしょう。ですが、読み書きの基礎も、算数の計算力の習熟度も、算数の感覚的素養も、正式な学習が始まってからおよそ3年程で個々の能力として定まります。この年齢期までの取り組みや経験が、高学年になった段階での学力を規定すると言っても過言ではありません。つまり、今やるべきことは厳然と存在します。もしもお子さんに、将来学問的に高い水準への到達を期待しておられるなら、今やっておくべきことを決して疎かにしないことです。くり返しになりますが、難しい勉強に早期から手をつけろということではありません。今やるべきことは何かを知り、それにしっかりと取り組む必要があるのだとご理解ください。
低学年児童は一人で塾に通うのは困難ですし、近くに適当な塾がないご家庭もおありでしょう。そこで弊社では、「ホームワークコース」という家庭学習で基礎学力を養う部門を設けています。こちらは受験部門の下部組織であるジュニアスクールの家庭学習用教材で学んでいただくコースです。毎月算数と国語の教材一式をお送りし、取り組んだものを弊社にお送りいただきます。それを担当者が点検し、励ましのコメントをつけて返送するシステムとなっています。興味をもたれたなら、資料をご請求ください。折り返しご家庭に送付いたします。