2024中学入試 弊社会員の合格・進路選択状況
2月 28th, 2024
2024年度の中学入試における弊社会員受験生の合格状況と進路選択の状況をご報告します。広島県内の中学入試は、基本的にほとんどの学校の併願が可能です。したがって、複数の学校に合格した場合、どの学校に進学するかで悩まれるご家庭も少なくありません。そこで、例年参考までに主要校については他校を進路に選んだケースがどの程度あるのかをご報告しています。
複数の中学校に合格した場合、偏差値の高い学校を選択するケースが多いのは事実ですが、それ以外の選択基準で選ばれるケースも結構あります。学校のカラーを選択基準にされるかたもありますし、専願で受験した学校を優先されているケースもかなりありました。なお、進路については未確認の会員家庭があります。あくまで参考程度の留めていただくようお願いいたします。
ともあれ、さっそく弊社会員の合格状況、進路選択状況をご紹介してみましょう。
50年以上前、弊社会員の主要なターゲット校は、広島学院、修道、広島城北、ノートルダム清心、広島女学院の私立4校と、国立の広島大学附属中学校でした。それは基本的に今も変わりませんが、広島城北、安田女子、広島なぎさなどにも多数の会員が受験し、進路に選んでいます。公立一貫校も近年は随分人気があり、県立広島や市立広島中等教育を受検する会員も少なくありません(このニーズに応えるべく、公立一貫校進学希望者を対象とする指導にも力を入れています)。公立一貫校といえば、以前は女子に人気が偏っていましたが、今年は男子合格者も多数進路に選んでいるのが注目されます。
弊社会員の動向として注目されるのは、AICJ中学校や広島国際学院中学校など新興の私立共学校への受験者が増加していることです。弊社からの受験者も例年よりもかなり多く、しかも合格した場合も進路として選んでいます。また、崇徳中学校も共学化で注目され、難化しています。今年の弊社会員の受験者は少なかったものの、明らかに合格に向けて必要な学力レベルは上がっています。
難関校合格者の進路選択の様子
男子私学の広島学院・修道の合格者数は残念ながら例年よりも少ない結果となりました。したがって、進路に選んだ受験生の数も減少気味です。広島学院に合格したものの、他校を進路に選んだ会員受験生14名の内訳は、広大附属6名、修道5名、県立広島3名でした。広大附属に合格した男子13名のうち、他校を進路に選んだのは6名で、その内訳は広島学院5名、修道1名でした。県立広島の男子合格者の歩留まりは例年になく高く、合格しながらも他校に進学した受験生は僅か2名でしたが、その内訳は広島学院1名、修道1名でした。
女子私学の合格状況はほぼ例年通りでした。広大附属の歩留まりは相変わらず高く、女子会員合格者13名のうち他校を進路に選んだのは僅か1名で、進路は公立全寮制一貫校の広島叡智学園でした。清心に合格したものの他校を進路に選んだのは34名で、その内訳は広大附属10名、広島女学院11名(多くは専願合格者。同校は今年度より専願制度を復活させています)、市立中等教育4名、県立広島3名、AICJ1名、広島新庄1名、広島国際学院1名でした(進路未確認が若干名います)。県立広島に合格したものの、他校を進路に選択したのは10名で、その内訳は清心5名、市立中等教育3名、広大附属1名、広島叡智学園1名でした。
以上、今年の弊社会員受験生の合格状況と進路選択状況を簡単にご紹介してみました。以前、修道の田原校長とオンラインの催しで弊社会員に向けたお話しをしていただいた際に、「ハビトゥス」の重要性について言及しておられました。昨年の入試結果報告ブログの末尾でそれをご紹介しましたが、それをここでもう一度ご紹介しておこうと思います。
ハビトゥスとは、ラテン語に由来する言葉で、「無意識のレベルに達した習慣」といったような意味をもちます。勉強にたとえると、「やるべき勉強を後回しにすることが許せない、やらずにはいられない」といった具合に取り組むことを習慣化し、やるのが当たり前のレベルに浸透させておくことが大切だという意味でおっしゃったのだと思います。この習慣が身を助けてくれることになります。中学生になると、勉強の妨げとなる誘惑が無数にあります。中学高校生の本分は勉学ですから、それをきちんとやりこなすためには、バビトゥスを自らに取り込んでおくことが肝要です。弊社は会員のみなさんにこのハビトゥスが身につくよう指導してきました。その真価が、これから発揮されることを願っています。
志望校に進学する夢が叶えば、あとが保障されるということは決してありません。受かったあとに変わりなく学び続けることが将来につながるのは疑いようがありません。これから受験する子どもたちにも、ハビトゥスを形成していくような受験生活を送っていただきたいですね。
今回の記事が、来年以後に受験を控えておられるご家庭にとって、多少なりとも参考になれば幸いです。