2025中学入試 受験生に贈る言葉

12月 25th, 2024

 2024年も、余すところあと僅かになりました。新しい年が明けると、すぐさま中学入試シーズンに突入します。いよいよ待ったなしの状況が近づいています。受験を控えた6年生の子どもたちは、冬休みの講座で最後の仕上げに余念がないことでしょう。やるべきことを絞り込み、悔いの残らぬラストスパートを実現しましょう。

 弊社では、年が明けて入試がもうすぐやってくる段階になると、新年度の会員募集の案内チラシに「受験生への励ましのメッセージ」を掲載するのが恒例となっています。2025年度は、初めての試みで元旦(1月1日)の折り込みを予定しています。弊社のチラシは各種量販店などのそれと比べてちっぽけであり、元日のおびただしい量のチラシの中に埋もれてしまうおそれも感じますが、これまで縁のなかったかたの目に留まるかもしれないという広報スタッフの考えもあり、試してみることにしたしだいです。

 今回のメッセージは筆者が数年ぶりに担当しました。ただ、会員家庭の全ての居住地域をとてもカバーできませんし、近年は新聞を購読しておられない家庭がずいぶん増えているようです。そこで今回のブログで、そのメッセージをご紹介することにいたしました。6年生家庭の保護者で、このブログをお読みくださったかたは、ぜひこの言葉の意味を受験するお子さんにお伝えいただき、受験に向かう心構えの一つとして役立てていただければ幸いです。

  • 2025中学入試に臨むきみたちへ

入試本番の合言葉は、

「大胆かつ細心に!」

もうすぐ受験シーズンがやってくる。入試が迫ると誰だって緊張する。全ての受験生にとっての課題は、それをどう乗り越えるかだ。でも、心配することはないさ。そもそも、きみたちが緊張するのは真剣になっていることの証(あかし)だ。一発勝負のときに欠かせない集中力とパフォーマンスは、緊張状態にあるからこそ発揮されるんだよ。まずはそのことを知り、「緊張は自分の味方なんだ」ということを忘れないで。

もう一つ。きみたちに伝えたいことがある。「大胆かつ細心に」という心のもちようだ。これは、一橋大学の創設者である渋沢(しぶさわ)栄一(えいいち)という人が座右(ざゆう)の銘(めい)にした言葉で、「何ものも恐れぬ度胸と、細かい点への心配りを兼ね備えること」を意味する。まさに、入試に臨むきみたちにぴったりの言葉じゃないかな?

「やってやるぞ!」という心意気と、「落ち着いて、ミスをしないように…」という二つの気持ちを胸に、入試本番に立ち向かおう!自分の ベストを発揮し、悔いの残らぬ入試にきっとなるだろう。

きみたちの健闘を祈る!

 筆者が「大胆かつ細心に!」という言葉を知ったのは、大学入試に備えた勉強をしているときでした。進路を決定する重要な試験に臨むにあたり、この言葉がなんだか自分にフィットしているような気がして、勇気づけられる思いをしたことを記憶しています。やり直しが利かない一発勝負に勝ち残るには、自分のもてる力をきちんと発揮する必要があります。それを可能にするには、自らの士気を鼓舞するとともに、ミスをしないよう細かな心配りをすることも必要です。そのことを簡潔に言い表したのが、渋沢栄一(新1万円札の肖像で、お子さんがたにも知られるようになりました)が座右の銘にしたと言われるこの言葉です。

 「この学校にどうしても入りたい」という気持ちが強ければ強いほど、入試に臨む子どもはうまくいかなかったときのことを恐れて緊張します。しかし、緊張を経験しないで大人になる人などいません。一回勝負の場に立たされると誰だって緊張するのは当然です。しかし、緊張するのは悪いことなのでしょうか。よく「テンションが上がらない」などと嘆く人がいますが、このテンションは日本語に訳すと緊張であり、集中力や気合が高まっていることの証拠です。つまり、テンションは物事を成功させるうえで欠かせないものなんですね。ただ、緊張を誰もが恐れるのは、緊張過多になると逆にパフォーマンスを発揮できなくなるからです。

 そこで、おとうさんおかあさんからお子さんに伝えていただきたいことがあります。それは、「緊張はやる気になっている証拠だよ。緊張は実力発揮に必要なんだ。いいことなんだよ」ということです。「緊張は、あなたの味方なんだよ。勝負事で成功するために欠かせないものなんだからね」と励ましてあげてください。そうすれば緊張が適度なものになり、ベストパフォーマンスの発揮にきっと役立つことでしょう。

 もう一つ、「細心に」という言葉を、お子さんが入試でのミス防止に役立てるために伝えていただきたいことがあります。それは、過去のテストでのおびただしいほどのミスを話題にして、「今までにテストで散々ミスをしたのは、入試本番でミスをしないための練習だったんだよ」と注意を促すことです。「ミスの経験を、入試では生かすんだよ。答案を書いたら『おっと、ミスしていないかな』と、チェックしようね。そうしたら、これまでにたくさんテストを受けた経験が生かされるからね」――そう励ましてあげてください。きっと、残念なミスはたいがい防げることでしょう。

「大胆かつ細心に!」の合言葉を胸に刻み、お子さんが見事実力を発揮して入試の関門を突破されますように!

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