12月 20th, 2023
今年も残り少なくなりました。みなさんにとって、今年はどんな1年だったでしょうか。今春以降、勤務日数や業務体系などが変わったため、ブログを書く時間が確保しにくくなりました、申し訳なく思っていますが、時間が確保できたときには、できるだけ新しい記事を掲載するつもりです。今後ともよろしくお願いいたします。
さて、わが子に対して「勉強のできる子になってほしい」と願う保護者はたくさんおられます。そのために何が必要でしょうか。多くの保護者は「どの学習塾に通わせるか」「どんな勉強を、いつ、どれだけやったらよいのか」など、勉強に直結する事柄に注意を向けがちです。無論、それは間違いではありません。ただし、勉強の成果は学習者たる子ども自身の内面の状態と深く関わっています。たとえば、知識を得ることに興味・関心が低い子どもに勉強の成果を期待するのは難しいものです。みなさんはお子さんの学習の条件整備として、どんなことに目配りしておられるでしょうか?
学習活動を支える要素はいろいろありますが、それらを子どもに浸透させるために必須となるのが親の働きかけや配慮です。それも子どもの立ち居振る舞いや性格が定まる前の段階(低学年児童期まで)が重要です。子どもは小学校への入学をもって、学習の手段としての文字を正式に学び始めますが、これが一段落し、自分で勉強をして成果をあげられる態勢が整うのがだいたい3年生頃です。できるなら、この時期までに勉強のできる子になるための諸条件を整えておきたいものです。
ただし、「具体的に何をしたらよいの?」と、戸惑うかたもおられるでしょう。そこで来たる1月19日(金)、新小学1~3年生をおもちの保護者を対象に、「‟できる子”を育む家庭教育とは!?」と題する催しを開催いたします。この催しでは、家庭教育が担う知育のなかで重要なものを4つに絞り、親がどう対処したらよいかを共に考えていきます。弊社の低学年講座についてご案内する時間も設けていますが、今回は参加者同士がテーマに沿って自由に現状を報告したり相談し合ったりできる時間をより多く設けています。親としての苦労を分かち合いながら、お子さんの知的成長を促すサポートのありかたについて、確かな指針と意欲をご提供できたなら幸いです。
では、家庭の知育に関わる4つのポイントがどういうものかを、簡単にご紹介してみましょう。これらを話題として取り上げ、参加者同士の話し合いを交えながら、望ましい親の対処のありかたを共に考えていきます。そのうえで、弊社からまとめのアドバイスをさせていただきます。
家庭教育4つのポイント あなたのご家庭の現状は?
上記の4つの話題について、みなさんのご家庭の現状を振り返ってみてください。もし興味をおもちになったなら、ぜひこの催しに参加ください。
「なぜ学習塾が家庭教育に言及するのか」と、訝しく思われたかたもおありでしょう。これには相応の理由があります。低学年までの学習は、子育てと一体となるべきものであり、家庭での親子一緒の時間をどう過ごすかと学習成果には強い関連性があるからです。しかしながら、そういったことが公の場で語られる機会は稀なのではないでしょうか。特に、先々中学受験を視野に入れておられるご家庭の保護者という括りで家庭教育を論じるケースはほとんどありません。本催しは、似たような家庭環境をおもちの方々が集まり、テーマに基づいて現状や改善案を披露し合うよい機会になるでしょう。親には子育ての悩みや苦労を分かち合い励まし合う場が必要です。子育ての途中にある保護者の方々に元気や意欲を吹き込む催しになれば幸いです。
受験生活において特に親を悩ませるのが、上図の④で生じる親子の葛藤でしょう。まだ行動規範が定まらない小学生の受験勉強ですから、親の期待に反して子どもは目先の欲求に流されることが少なくありません。そこで、「ちゃんと勉強しなさい!」と叱らざるを得ない。子どもはしぶしぶ従うものの、つぎの日はまた同じことをくり返す。このパターンに陥ると、受験勉強の空回り状態が続きがちです。ただしそのいっぽう、お子さんがやるべきことに向き合いがんばっているご家庭も少なからずあります。どこに秘訣があるのでしょう。問題が深刻化しないうちに一緒に解決法を考えてみませんか?
低学年部門担当者には、「子どもたちにほんものの学力を身につけてほしい」という強い願いがあります。そのためには、保護者の理解や賛同の気持ちが欠かせないとも思っています。この催しでミニワークショップの時間をメインに据えたのは、「まずは知育に関する考えを保護者の方々と共有したい」と考えたからです。ぜひ参加してみてください。なお、参加方法については本ホームページの案内(12月27日掲載)でご確認していただきますようお願いいたします
なお、定員は28名となっています。担当者一同、参加を心よりお待ちしています。
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11月 2nd, 2023
前回は、10月27日(金)に実施した「学習指導説明会」のレポート(テーマの①と②)をお届けしました。今回は、当日お話ししたテーマの③と④についてご報告します。
テーマ③ 家庭学習研究社が実践する学習指導とは!?
テーマの③は、家庭学習研究社の学習指導の柱となる4つの要素をご紹介し、それらの特徴や内容について校舎長4名が分担して保護者にご説明しました。筆者が話題を投げかけ、それを受けて校舎長がお話しするという形式で進めました。
オリジナル~1~ 指導カリキュラム
まずは4つの柱のうち、「カリキュラム」について五日市校校舎長の三里がご説明しました。以下のようなごく簡単なカリキュラム進行の表をスライドでお見せし、4年生からの3年間の学習指導の展開についてお話ししました。
弊社の中学受験指導は4年生からの3年間を基本としています。4年生から始める大きな理由の一つは算数の存在です。算数は、入試4教科で最も学校の学習内容と入試問題との難易度ギャップが大きいことで知られます。そこで、4年生から少しずつ学校の進度を先取りし、6年生の春に小学校課程の履修範囲を学び終えます。こうして、算数全般の基礎を固めたうえで入試問題との間にある大きなギャップを埋めていきます。このことを、五日市校校舎長の三里が独特のユーモアを交えながら保護者にご説明しました。
弊社のカリキュラムやテキストは、広島の私学最高峰である広島学院やノートルダム清心、国立の広島大学附属への合格に照準を合わせています。ただし、県立広島や広島中等教育学校などの公立一貫校に行きたい受験生の数が増えています。そこで、公立一貫校対策をどのように行っているのかについいてもご説明しました。
オリジナル~2~ 教室での授業
続いては、「授業」の意図や手法について東広島校校舎長の脇本がご説明しました。
多くの進学塾では演習型の授業が行われています。しかし、弊社は家庭学習との連携で学力を伸ばしていく指導形態をとっているため、授業の位置づけも異なっています(上図参照)。そのことを弊社の算数指導のスペシャリストである脇本が簡潔にご説明しました。そのあと、授業の動画をご覧いただきました。発問する→考えさせる→手を挙げて発表させる→みんなの反応を引き出す→まとめる、などの流れがわかり易くコンパクトにまとめられており、「授業の様子がよくわかった」と、大変好評をいただきました。蛇足ですが、以前同種の動画をご覧になったおかあさんが、「子どもの頃、こういう授業を受けていたら私も算数が得意になっていただろうに!」と残念がっておられたことを思い出し、そのエピソードを筆者からご紹介しました。
オリジナル~3~ 「家庭学習」
3つ目の柱は「家庭学習」です。こちらは広島校校舎長の高橋がご説明しました。高橋は、子どもたちのみならず保護者にも大変人気のある校舎長です。彼独特の説得力ある話しかたで、家庭学習の意図や子どもたちの取り組みなどについてわかりやすく話をしてくれました。「近年は保護者の学歴が高くなっており、それが仇となっている面があります。家庭学習を自立させるには、保護者の方々が過干渉にならないよう、うまく間合いを考えてくださることが大切です」といったようなことをお伝えしました。催しのアンケートには、この言葉についての感想が多く見られました。わかってはいても、ついつい言葉や手を出してしまうのが親というものです。「度が過ぎてはいけないんだ」ということを実感されたかたが多かったようです。
オリジナル~4~ テスト制度
4つ目の柱である「テスト制度」については、己斐校校舎長の村上がお話ししました。村上は見た目が若々しくて30代に見えますが、キャリアはすでに25~26年のベテランです。誠実で丁寧な指導を旨とする彼らしく、几帳面な説明をしてくれました。村上は、2週間に一度実施される単元テストの結果が学習成果を検証する重要な情報源となること、同じ目標をもって学ぶ大勢の子どもが学力を競い合う体験が子どもに意気込みを与え、受験生としての意識を高めることなどをお伝えしました。
学力を定着させるにあたって必須となるのは復習です。何を学び直すかの指針を得るうえで指針を与えてくれるのがテスト結果とともに提供される個別資料です。この資料の生かしかたもついても簡単にご説明しました。
テーマ④ 子どもたちの未来につながる受験指導を!
最後は、催しの締めくくりとして設定したテーマですので、指導の具体的説明ではなく、4人の校舎長に家庭学習研究社の学習指導の前線に立っている立場から、お集まりいただいた保護者を元気づけるような話を提供してもらいました。小学生時代は、一人ひとりの人となりを築く大切な時期にあたります。受験準備のための勉強は楽ではありませんが、厳しく辛い日々の思い出だけが残るような体験はさせるべきではありません。このような考えは社に徹底しています。受験生活が大人になってからも懐かしく思い出せるようなら、その人の人生はおそらくよい歩みをたどっているに違いありません。そうした考えの一端を4人の校舎長の話を通じて感じ取っていただけたらという思いで話題を設定しました。
経験上わかってはいましたが、こういった趣向のほうが話者の素顔にふれていただきやすいものです。受験生時代に担当していたお子さんが、先々どうなったかを紹介してもらった場面では、来場者の多くが笑顔で頷きながら聞いておられました。たとえば、授業の合間にタイムマシンのつくりかたを話して聞かせた男の子が、「自分もつくってみたい!」と目を輝かせていましたが、やがて有名大学の理工学部に進学し、真剣に研究に勤しんでいるそうです。また、「ボクは医者になる!」という目標をもつようになった男の子が、地元の国立大学の医学部に進学し、「ボクが〇〇市の人たちの健康を守るんだ!」と語っていた、などの話もありました。少年時代の夢が単なる夢で終わるのではなく、現実のものへと近づいていくこともあるのですね。お子さんの夢を大切に!
4人の校舎長がそれぞれの個性を発揮し、おもしろい話を提供するこのコーナーは大変好評で、「もっと時間を割いてほしかった」という感想をいただいたほどでした。すべての予定が終了したあと、どの校舎長のもとにも保護者がお集まりになり、いろいろな話に花を咲かせておられました。校舎の垣根を取り払っての催しは、交通の便などの問題もあって企画段階で多少の迷いがありました。しかし、全校舎の会員保護者が参加くださり、盛況のうちに終了することができました。新規入会を検討くださっている保護者には、塾の雰囲気を知っていただくよい機会になったのではないかと思います。「次回はもっと内容に工夫を凝らし、喜んでいただける催しにしたい」という思いを強くしたしだいです。
家庭学で、子どもの輝く未来に向けた確かな土台を築きませんか!?
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10月 31st, 2023
先日(10月27日)は、弊社の実践する学習指導の方針や実践内容について保護者にご説明する催しを西区民文化センターにて実施しました。平日開催のため、参加できないかたが多くおられることでしょう。そこで今回は、この催しの様子についてレポートしてみようと思います。
この催しの対象者は、現5年生以下の会員児童の保護者と、今からお子さんの塾選びをされるご家庭の保護者です。現会員家庭の保護者がたくさんお越しくださったのは驚きで、大変ありがたい思いをしました。というのも、弊社は家庭での勉強の比重が高く、ご家庭の保護者がどのぐらい学習塾の方針や指導内容を理解しておられるかで、お子さんの勉強の取り組みや意欲がずいぶん違ってくるからです。また新規に入会を検討くださっているご家庭の保護者も、弊社の学習指導について十分に理解したうえでお子さんを通わせてくだされば、指導効果も随分と違ってきます。
新規に入会を検討くださる保護者向けの行事としては、毎年季節ごとに各校舎で開催している「入会ガイダンス」があります。今回の催しは、校舎の垣根を取り払った全社的な催しとして新たに企画しました。このような仕立てにすることで、いろいろな校舎の責任者が分担して保護者に効果的な説明をすることも可能になります。今回は、己斐校の村上、広島校の髙橋、五日市校の三里、東広島校の脇本が説明者として集まってくれました。実際、当日のアンケートに「家庭学には、いろいろなタイプの先生がいるのがわかって面白かった」「先生がたが愛情深く子どもを指導してくださっている様子がよくわかって安心しました」などの好意的な書き込みを数多くいただきました。
当日は以下の4つのテーマを掲げてお話ししました。
① 中学受験にあたって知っておきたいこと
② 家庭学習研究社がめざすもの
③ 家庭学習研究社が実践する学習指導とは!?
④ 子どもの未来につながる受験の実現を!
メインとなるのは催しのタイトルに直結した③です。ただし、指導の方針や枠組み、指導内容に関する話をすると堅い雰囲気になりがちなので、校舎長の人柄や個性、教室の雰囲気、子どもたちが生き生きと学んでいる様子などをお伝えする話題を④に盛り込み、学習塾の素顔に触れていただけるようにしました。
まずは①②の内容から。受験というと、大人も子どもも「合格できなければ意味がない」という観念にとらわれ過ぎ、入試での得点力対策に注意を奪われがちです。しかしながら、それが中高一貫校で失速する原因になることをお伝えしました。何が問題かというと、中高一貫校(特に私学)では自立した学び、自己管理に基づく学びの態勢が整っていない生徒は、カリキュラムが密で消化のはやい学習環境で取り残されてしまう恐れが多分にあるからです。中学高校ではお子さん自身がしっかりしていないと、誰も手を貸してくれません。大人に頼っての勉強から卒業する準備もしておくべきでしょう。
たとえば、授業は多人数クラスでの講義形式が中心ですから、授業を傾聴する姿勢が必須です。また、どの学校も宿題が多いという現実があります。この宿題を裁く段取りや優先順位を自分で判断し、要領よく取り組むことが求められます。中高一貫校で成績が低迷する生徒さんの大半は、能力不足が原因ではなく、「授業を生かせない」、「家庭勉強を疎かにしている」のが原因であるということを、私学の先生から伺ったことがあります。受験にあたっては、「どういう環境にわが子が足を踏み入れるのか」を、保護者はよく知っておくべきでしょう。そして、受験生活において「今何をすべきか」を常に考え、率先して取り組む姿勢を養っておけば、お子さんの学びの自立度も随分違ってくることでしょう。弊社は以上のことを踏まえ、「めざす中高一貫校に合格すること」だけでなく、「中高一貫校で大きく羽ばたくための態勢づくり」を主眼に置いて学習指導にあたっているということをお伝えしました。
さて、つぎに移りましょう。③で掲げたテーマは、「家庭学習研究社が実践する学習指導とは!?」です。弊社の学習指導の根幹をなす要素を4つに分け、4人の校舎長が分担してご説明しました。その4つとはつぎのとおりです。
弊社は昭和42年設立以来、広島の伝統的な有力私学への進学をめざす受験生の夢を叶えることを目的として活動しています。具体的には、広島学院、修道、ノートルダム清心、広島女学院の4校がメインターゲットですが、国立の広島大学附属も非常に人気が高い学校です。そこでこれら5校の入試突破をめざした指導を行っています。これらの中高一貫校の入試問題は大都市圏の難関校で出されるような難問はほとんど見られず、比較的基礎学力重視の傾向があります。そこで設立時から「広島の中学入試に特化した無理のない指導で合格を!」を合言葉に、カリキュラムやテキスト、テストなどをすべてオリジナルで制作し、小学生が健全な受験生活を送りながら夢を叶えられるよう応援しています。
だいぶ文字量とスペースを使ってしまいました。とりあえず今回はここまでとし、後半は次回お届けしようと思います。よろしくお願いいたします。
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10月 17th, 2023
秋が深まり、随分涼しくなってきました。凌ぎやすい季節は、何をしても成果が得られるものです。勉学の秋、読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋などという言葉がありますが、このよき季節をおおいに生かしましょう!
さて、弊社では冬期講座と次年度前期講座の会員募集に先立ち、家庭学習研究社の学習指導の意図や内容について保護者の方々にわかり易くご説明するための催しを実施いたします。催しの正式呼称は、「家庭学習研究社の『中学受験指導説明会』」です。現在低学年部門の会員となっておられるご家庭、4・5年部会員となっておられるご家庭、さらにこれから弊社の会員になって受験勉強を始めることを視野に入れておられるご家庭(学年は問いません)を対象としています。現会員の保護者には、家庭学習研究社の学習指導の意図や指導の内容を再確認する機会にしていただけたらうれしいです。
家庭学習研究社の『中学受験指導説明会』
~「合格」と「受験後」を見通した受験指導とは?~
【日 時】10月27日(金)10:30~11:50
【場 所】広島市西区民文化センター・スタジオ
(広島市西区横川新町6番1号 ※JR横川駅そば)
【参加費】無料
☆催しの詳細はこちら
→ http://www.kgk-net.com/v2/images/pdf/202310event.pdf
☆お申し込みはこちら→ http://ws.formzu.net/fgen/S53776984/
この催しのおおよその企画内容をこれからお伝えしようと思います。と言うのも、この催しの企画者が筆者だからです。筆者は正式な社員としての年齢を超えたため、現在はアドバイザーの立場で社の催しなどをサポートしています。9~10月には「おかあさんセミナー」というワークショップ形式の催しを実施しましたが、その企画・実施も筆者が担当しました(おかあさんがたの笑顔や話し声が今も楽しい思い出として脳裏に蘇ります)。定年を過ぎると、社の活動を客観的な視点でとらえられるようになりました。生涯仕事人生の時代が訪れつつありますが、まさに自分に重ね合わせて実感しています。
本催しでは、まず筆者が「中高一貫校の教育環境とはどのようなものか」について説明します。中高一貫校で大いに学業成果をあげている生徒、行き詰っている生徒の違いにもふれます。成績不振の原因は能力不足などではありません。学びを推進するうえで必須の諸要件を満たしていないからです。それは何でしょうか。そしてそれらは、程度の違いこそあれ受験対策のプロセスで誰でも身につけられるものです。弊社が現在の社名になる前、「とにかく、一人でも多くの受験生に合格の喜びを!」という命題を掲げ、先代の社長が必死になって合格実績を伸ばしたと聞いています。しかしながら、いざ進学の夢を果たした後、卒業生が次つぎに悩み相談にやってきます。「なぜだろう?」――それが今の家庭学習研究社の方針へと転換する契機となったそうです。そのことを駆け足でお話しします。
そのあと、弊社の学習指導の骨格をなす4つの柱について説明します。このパートはたっぷり時間をとり、弊社の校舎長4名が分担してご説明します。4つの柱とは何でしょうか。「指導カリキュラム」「授業」「家庭学習」「テスト制度」です。これらは社の方針を具現化するためにすべてオリジナルでつくられています。4つは互いに密接にリンクしており、「受験で合格できる学力」を育成するとともに、「中学高校への進学後の更なる飛躍」を果たすために欠かせない要素を育むことをめざしています。
近年、「非認知能力」という言葉が注目されています。認知できる能力の代表的なものが「テスト学力」ですが、「非認知能力」はその名の通り「認知できない能力」です。この非認知能力は、「コミュニケーション能力」「段取りをつける能力」「創造力」「決断力」「リーダーシップ」「粘り強くやり切る能力」「先を見通す能力」「優先順位をつける能力」など、実に様々です。今日の高度化社会の先端で活躍している人たちのほとんどは、こういった「非認知能力」に長けていますが、これらの能力のおおもとは子ども時代に形成されます。弊社の学習指導には、このような非認知能力を育てる仕掛けがたくさん組み入れられています。当日の説明でそのことをぜひお確かめください。
最後のパートでは、校舎責任者の体験をもとに、中学受験に関わる話題を任意に取り上げてお伝えします。たとえば、弊社の卒業生に会ったとき、よく「中学受験は楽しかった!」という話を耳にします。勉強は楽なものではありません。何が楽しかったのでしょう? 実は、そこに中学受験の大きな意義があるのです。中学受験生時代を懐かしく思いだす人の多くは、「現在の自分の原点」をそこに見出しているのでしょう。また、弊社はその社名でもわかるように「家庭学習」を大切にしています。しかし、小学生が家庭学習を一人でやれるようになるには相応のステップが必要です。必然的に保護者の見守りや協力が求められます。「こんなおとうさん、おかあさんがおられました」といったような見本となる事例をご紹介し、これから受験生活を始めるご家庭の参考になる話もできたらと考えています。以上のほか、保護者の方々に中学受験のもつ魅力やポジティブな要素を感じていただける話題をご紹介するつもりです。
小学生の受験は親なしには成立しません。その親が中学受験をどのようにとらえ、どのように関わるかで成果は全く違ったものになります。本催しを通じて、中学受験は単なる通過点などではなく、生涯を支える大切な資質を磨く場となることに気づいてくだされば幸いです。
興味をおもちになったかたは、ぜひお気軽に参加ください。
☆お申込みはこちら→ http://ws.formzu.net/fgen/S53776984/
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9月 4th, 2023
新学期が始まりました。今年は広島で開催されたG7サミットの余波で、夏休みが少し早く終わったようですね。お子さんは、夏休み気分を切り替え、スムーズに通常の学校生活に戻られたでしょうか。
だいぶ前の話ですが、夏期講座をパスされていた6年生の男の子が、後期講座の開始直前になって、「勉強はイヤだ!塾には行きたくない!」と言って泣き出したことがあります。どうして夏の講座に参加されなかったのかは忘れてしまいましたが、どうやら受験をしない友達と交わっているうちに「なんでボクだけ勉強しなきゃいけないのか」と思い始めたようでした。
先日も、夏期講習終了後に「6年生になったらがんばるから、5年生のうちは遊ばせて」と言い出した男の子がいて、困ったおかあさんから相談を受けました。高学年ともなると、心境の変化には相応の理由があり、いったん言い出したことは簡単には翻さないものです。このお子さんの場合、「6年からがんばればなんとかなる。だから今は好きなようにさせてほしい」と思ったようです。ズームで説得を依頼されたのですが、突然の話なのでよいアイデアが浮かばず、「今まで一緒にやってきた友達はこれからもがんばると思うよ。きっと力をつけるし、そうなるとますます自信が深まってがんばるだろう。そんな友達に、簡単に追いつけると思う? 」と、問いかけてみました。そのあと、いくらかやりとりをしているうちに、お子さんは自分の考えが甘かったことに気付いたようで、なんとか事なきを得ました。
このように、受験生とは言っても未熟な小学生です。受験の動機も、自分の将来とつなぎ合わせて客観的な判断に基づいたものでないため、強い意志でやり通すことができません。勉強の戦略性や一貫性を期待するのは無理というもので、考えが途中から変わったり、取り組みにムラが生じたりするのが普通です。そのいっぽう、小学校の高学年は内面の成長が人生で最も著しい時期で、このときにどのような体験をするかで、ものごとへの取り組みの姿勢や人間としての生きかたも定まっていきます。それは子育ての観点に立つと、わが子の望ましい成長に向けて親が影響力を発揮できるのは、児童期までだということを意味するでしょう。中学受験の大いなる意義はそこから生まれるのだと弊社は考えています。親の関わりが、入試結果以上の成果をもたらしてくれるのですから。
すなわち、すぐには結果が得られない大きな目標を子どもにもたせ、辛抱強く努力する経験をさせることで、普通の小学校生活を送るだけでは得られない大きな成長(学力、取り組み姿勢、ものの考えかたなど)を引き出すことができるのです。前述のように、中学受験に対する確たる目標意識をもつのが難しい年齢ですが、おぼろな中学・高校生活に夢を馳せ、小学生としてはやや難度の高い勉強に打ち込ませる経験が子どもの成長を引き出してくれます。当然ながら、親の思い通りにいかないことが数多く生じますが、そのときにどう対処するかが、子どもの人間形成に多大な影響を及ぼします。固まらない年齢にあるということは、入試のプロセスで生じる様々な困難を乗り越える経験が、子どもの人となりを築いてくれるのですね。
子どもにやる気が見られなくなったとき、あなたはどうしますか? 心配になってあれこれ理由を尋ねる。とにかく叱咤激励する。腹を立てて叱り飛ばす。どうしてよいかわからず途方に暮れる。子どもの様子を見て声をかける。子どもを机に着かせ無理やりやらせる…。家庭それぞれに違った対処法があると思います。その判断にあたっては、「将来、わが子が一人前の大人として社会に通用する人間に成長していく流れ」を意識すれば、おのずと決まってくるのではないでしょうか。
このようなことを申し上げると、困惑されるかたもおられるかもしれません。「まるで脅しじゃないか」と思われるかもしれません。よい方法がわかっていれば苦労はないのですから。しかし、ある確信と信念をもっていればどのような対処でも大きな問題にはなりません。それは、「私は心から子どもを愛し、子どもの未来の成功を祈っているのだ」という熱い思いです。子どもがそれを感じ取っていれば、小さな軋轢は繰り返されたとしても、結局は親の意向に沿った行動をとるようになります。
夏休み前に広島学院さんとのジョイントで、佐伯区民文化センターと西区民文化センターでイベントを開催しましたが、そこで「どんな生徒さんが広島学院というハイレベルな教育環境で伸び伸びと学び、保護者が期待しておられるような成長を遂げていますか」という質問をしたところ、その説明の言葉のなかに‟自立”‟自律”という言葉が何度もありました。自分の行動を律することのできる自立した人間に成長していけば、自ずと自分のなすべきことを心得、それを自ら実行できるようになるということであろうと思います。
幼さの残る子どもの受験生活は、見守る大人にとってはもどかしくじれったいものです。しかし、その心もとない勉強ぶりをどう見守り、どこまで手を差し伸べるかで、子どもの成長の度合いは違ってきます。焦らず少しずつの進歩を期待し、辛抱強く励ましてやりましょう。癇癪を起して叱り飛ばしたり、業を煮やして親が勉強を取り仕切ったりしてしまうと、少しずつの成長が止まってしまいます。その少しずつは、1年で目に見えるすばらしい成長につながるのですから勿体ないというしかありません。
さあ、勉学にスポーツに最適な秋が間もなくやってきます。「愛情深く、辛抱強く」を合言葉に、この秋からのわが子の成長を応援してまいりましょう!
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