おかのうえに、ねこくんが　おうちを　たてました。ちいさい　ちいさい　おうちでした。でも、ねこくんは　いいました。
「ぼく、がんばっちゃった。」
　すると、うさぎさんが　やってきて、めを　まるくして　いいました。
「わあ、すてきな　おうちねえ。でも、きっちんが　せまいんじゃないの？」
　ねこくんは　かんがえて、
「そうだ、そのとおりだ。」
といいました。

　ねこくんは　がんばって、ひろい　ひろい　きっちんを　つけたしました。でも、ねこくんはちいさいこえで　いいました。
「ぼく……」

　つぎに、めがねを　ひからせながら、やぎさんが　やってきました。
「いやあ、ねこくん　おめでとう。りっぱな　うちを　たてて、きみは　えらいんだねえ。でも、べんきょうを　するには、ひろい　しょさいが　いるんじゃないかい。」
　ねこくんは　すぐに　こたえました。
「これから　つくるんです。」
　ねこくんは　またまた　がんばって、りっぱな　しょさいを　たてました。
「でも、ぼく……」