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> まさかのさかな
タイトル | まさかのさかな | |
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著者 | 尾崎 美紀(作) 末崎 茂樹(絵) | |
出版社 | ひさかたチャイルド | |
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学校から とんでかえってきた ぼくは、「まさか!」と、おもったよ。きょうは、ぼくのたんじょう日。それなのに、テーブルの上のごちそうは、ぼくの きらいな さかなばっかり!ぼくが、小さいころから、大のさかなぎらいだってこと、知っているのに。これじゃあ、たべるものなんて なにもない。おかあさんは、 さかなでも、あたまの ないのなら なんとか たべられる。あたまがついていると、さかなが ぼくをにらんでいるようで、とてもだめだ。テーブルの上の たいは、いけづくりといって、まるで、いきたまま おさらにのっている みたいだ。そのでっかい目!ぼくは、おもわず 目をつぶった。 あけがた、ぼくは、つめたい おちゃが のみたくなって、れいぞうこを あけた。そのとき、ぼくは、また、「まさか!」と、おもったよ。だって、れいぞうこの中の あの たいの あたまが、 ●誕生日のごちそうが、魚づくしで、しかも、鯛のおかしらが、冷蔵庫の中から話しかけてくるなんて、本当に、まさか、まさかの連続のお話です。でも、この鯛がいいます。「目のついている生きものは、だれかに食べられると、こんどは、もっとすてきなものに生まれかわれるんだって。だから、ぼくをきちんと食べてくれないと、生まれかわれないんだ。」つぎの日、ぼくは、あらになった鯛の頭をきれいにたいらげます。これは、おかあさんにとっても、「まさか!」の感動だったことでしょう。そして、最後には、ぼくにとっても、うれしい「まさか」が、もう1つあるのでした。 |