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1年生の今月の本


とらとおじいさん タイトル とらとおじいさん
著者 アルビン・トレセルト(文)
光吉 夏弥(訳)  アルバート・アキノ(絵)
出版社 大日本図書
 

 ジャングルに 大きなとらが いました。いいにおいに つられて、おりに はいっていくと、とが しまって、でられなく なってしまいました。そこへ、おじいさんが やってきました。とらは、おじいさんに たのんで、おりの とを あけて もらいました。けれども、おじいさんが おりの とを あけた とたんに、とらは、おじいさんを たべようと、おそいかかりました。

「たすけて もらって おいて、わしを たべるなんて! それが むちゃか どうか だれかに きいて みよう。ひとりでも、むちゃだと いったら、わしを むらへ かえして おくれ。」
 おじいさんは、たのみました。

  おじいさんは、まず、木に ききました。木は、こたえます。
「わしは、にんげんたちを、木かげで 休ませてやったり、雨やどりをさせてやったりしている。それなのに、にんげんは、わしの えだを きって、もっていく。じいさん、しかたが ないから、たべられて やるんだな。」
 おじいさんは、うしや、みちにも ききました。でも、だれも、むちゃだとは、いってくれません。

●インドの民話をもとにしたお話です。木や、牛や、道が、「こんなに、役に立っているのに、人間は……」という理由は、木や道などの気もちになった、新たな見方に気づかせてくれることでしょう。
 台本のようにかかれているので、親子で、とらやおじいさんの役になって、劇のように楽しんで、読んでいくこともできるでしょう。

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