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1年生の今月の本


キンギョのてんこうせい タイトル キンギョのてんこうせい
著者 阿部 夏丸(作) 村上 康成(絵)
出版社 講談社
 

 ここは、「ドーナツいけ」。そのドーナツいけのそこから、空をながめている1匹のドジョウがいました。げんきのいい男の子なのですが、ちょっとそそっかしいので、ドジョウの「ドジオ」とよばれています。ドジオにはともだちができません。ドジョウのようにどろだらけが大すきなさかなはいないし、からだがぬるぬるで、くねくねにょろにょろしていて、じっとできないドジオは、みんなにかわりものといわれているのです。ドジオは、さみしくなって、空にむかっていのりました。
「かみさま。おれにともだちをください。一ぴきでいいんです。ともだちをください。」

 そのときです。ドーナツいけのすいめんに、大きな水のかたまりがおちてきました。それは、あめではなく、バケツからこぼれた水のかたまりでした。ドジオは、びっくりしてどろの中にもぐりこむと、目だまだけを出してすいめんを見あげました。
「あっ、さかなだ!」
 それは、見たこともない、まっ赤なさかなでした。

●いつも泥だらけで、じっとしていられないドジオは、みんなから相手にしてもらえません。そのドジオの前に突然現れた、今まで見たこともない真っ赤な「キンギョ」。実は、水槽育ちのキンギョも、生まれてからずっと一人ぼっちだったのです。本当の「友達」って何なのでしょう?人とのつきあい方を考えさせられるお話です。

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