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1年生の今月の本


おとうふ百ちょう あぶらげ百まい タイトル おとうふ百ちょう あぶらげ百まい
著者 三田村 信行
出版社 あかね書房
 

 山にかこまれた小さなまちはずれに、1けんのおとうふやさんがありました。おとうふやさんの作るおとうふやあぶらげは、とてもおいしかったのですが、駅前にスーパーができて以来、おとうふやさんの店には、お客さんがあまりこなくなってしまいました。みんなあじよりも、べんりさをえらんでしまうのでした。

 おとうふやさんは、なんだかさみしくなってきて、いっそのこと店をしめてしまおうかと考えるのでした。

  そんなある日の夕方のこと。十才くらいの男の子がお店にやってきて、
「おじさんとこのおとうふやあぶらげ、おいしい?」
と聞くのです。

  おとうふやさんはめんくらったように、男の子を見つめました。
「おいしいか、おいしくないか、食べてみればわかるよ」
 おとうふやさんは、にっこりわらうと、おとうふとあぶらげを男の子にわたしました。
「お金はいらないよ。そのかわり、食べてみておいしかったら、また買いにきておくれ」

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