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1年生の今月の本


せかいでいちばん大きなおいも タイトル せかいでいちばん大きなおいも
著者 二宮 由紀子(作)村田 エミコ(絵)
出版社 佼成出版社
 

ヤマモトさんとおくさんが、はたけでおいもをほっています。大きなおいもが一つ……二つ……三つ……四つ……あっ! もう一つ出てきました。とても大きなおいもです。せかいでいちばん大きなおいもかもしれません。ヤマモトさんとおくさんは、こんなに大きなおいもがあれば、もうじゅうぶんと思って、これ以上おいもをほるのはやめて、家に帰ってほったおいもでやきいもをすることにしました。
せかいでいちばん大きなおいもはおもくておもくて、もって帰るのもひとくろう。こんなにくろうしたのにすぐ食べてしまうのはもったいないので、テーブルの上にかざっておくことにしました。ほかの四つのおいもはさっそくやきいもにします。「ばんざい! おいもはやっぱり、やきいもにかぎるな」「バターをつけると、またおいしいわ」二人はたっぷりとバターをつけて食べると、おなかいっぱいになりました。
つぎの日。ヤマモトさんとおくさんは、目をさましました。へやの中には、きのうのやきいものあまいにおいが、まだほんのりとただよっています。そして、テーブルの上には、せかいでいちばんおおいなおいも。きのうのやきいもがおいしかったので、二人は朝ごはんにやきいももいいかもしれないと思ってせかいでいちばん大きなおいもをじいーっと見ました。
と、そのとたん、「おれさまをやきいもにするなんて、しつれいな」と、声がしました。そうです。なんと、せかいでいちばん大きなおいもがしゃべったのです。

●世界で一番大きなお芋が突然しゃべりだしました。どうやら、ふつうのお芋みたいに、ただの焼き芋にはされたくないようです。何だかちょっぴりえらそうですね。そこで、世界で一番大きなお芋なら、世界で一番大きな人に食べてもらえばいい! そう閃いてお芋は旅に出ることにしたのでした。

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