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> ともだちはわに
タイトル | ともだちはわに | |
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著者 | 村上 しいこ(作)田中 六大(絵) | |
出版社 | WAVE出版 | |
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きょうはきよしくんとかいもの。かすみちゃんのたんじょう日プレゼント、ふたりでさがしにいくんだ。きよしくんとあるいていると、みんながふりかえる。「わにみたい」だって。でも、きよしくんは、しょうしんしょうめいのわになんだ。バラエティ・ショップに入ると、へやのかざりやぬいぐるみ。ハンカチやキャラクターくつ下。見ているだけで、たのしくなっちゃう。かすみちゃんのすきそうなものをかんがえていると、ふっと、ねこの絵がかいてあるびんせんが目にとまった。かすみちゃん、ねこが大すきだし、月にいっかいおばあちゃんに手紙をかいているっていってた。「いいもの見つけたよ!」さっそくきよしくんをそばによんだ。だけど、「ちっ、つまんね。それより、こっちに、いいもんあるぜ。」ぼくがわるいことしたみたいににらんできて、うでをひっぱる。きよしくん、うでがみじかいくせに、力はつよいんだ。きよしくんがじしんたっぷりにおすすめしたものを見て、ぼくは目がてんになった。「なっ、これにしようぜ。」といって見せたのは、大きなつぼだったから。きよしくんはごきげんでつぼをなでたり、うでをつっこんだりしている。ぼくは、いやだと思ったけど、きよしくんがにらむ目がこわくて、はんたいのことばが、口からでた。「いいとおもうよ。」すると、きよしくん、うれしくなって「ひゃっほー!」とおたけびをあげた。しっぽが犬よりダイナミックにぶるんぶるんとうごく。あぶない、といおうとしたけど、おそかった。「ガシャン!」きよしくんのしっぽが力強くたなにちょくげきしてしまったんだ。 ●きよしくんは本物のわにだから、力が強くて、ちょっぴり顔もこわい。それにいつもえらそうにしています。そんなきよしくんに、ともだちのぼくは困らされたり、しぶしぶ従ったりしています。けれども、一見らんぼうそうに見えるきよしくんには、実は心優しい一面もあったのです。 |