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1年生の今月の本


このつぎなあに タイトル このつぎなあに
著者 山中 恒(作) 栗田 八重子(絵)
出版社 あかね書房
 

むかしむかし、ある やまのなかに おじいさんと わかいむすこが、すんでいました。ところが、むすこは あるとき まちへ はたらきに でていったきり、もう なんねんも かえってきません。ひとりぼっちの おじいさんは、さびしくて さびしくて、たまりませんでした。
あるばんの ことです。おじいさんが ねようとしていると、だれかが、いりぐちの とを たたきました。
―――どん どん どん!―――
 むすこが もどってくれたのかも しれない とおもったおじいさんが とを あけてみると、そこにはふとい、ふとい、けむくじゃらの、おおきなあしが、にゅうっ!
「ひゃあーっ!」
 おじいさんが、ふとんから そうっと のぞいてみると、それは、てんじょうまで とどきそうな、おおきな おおきな おおにゅうどう でした。ところが、よくみると おおにゅうどうには ふとい しっぽが ついていたのです。

●おじいさんを驚かせた大入道の正体は、山の狸でした。手作りのおむすび目当てにやって来る狸とおじいさんのやりとりがほほえましく、ホロリとする場面もあり、何度も読み返したくなるお話です。子どもの頃に読んだことのあるかたも、おられるのではないでしょうか。

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