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1年生の今月の本


おかあさんになったつもり タイトル おかあさんになったつもり
著者 森山 京(作)西川おさむ(絵)
出版社 フレーベル館
 

 うさぎの おかあさんが、おばあさんの びょうきみまいに でかけることに なりました。こうさぎは、ひとりぼっちで おるすばんです。
「いつごろかえってくるの?」と、こうさぎは ききました。
「ゆうがたに なると おもいますよ」
「そんなにおそく?」こうさぎは こころぼそく なりましたが、とだなの なかに しまわれた、おいしそうなごはんや おかしをみたとたん、にこにこ しました。ともだちのこりすちゃんが大好きなすぐりのジュースに、きつねくんの大好きな木いちごのパイも あります。
「では、たのみますよ。きょうは あんまり とおくへ あそびに でかけないでね」
「だいじょうぶ。きょうはわたし、おかあさんになったつもりで、一日おうちにいるわ」
 ひとりになると、こうさぎはさっそくおかあさんのエプロンをつけて、しごとをさがしました。でも、そうじもせんたくも、おかあさんがもうすっかり終えています。それなら、とおかあさんのまねをして、こうさぎは本をひらきましたが、まだよめる字がほとんどありません。
「おかあさんに、なったつもり……」
そのとき、「にんじんのおりょうりの本」とかかれた本がみつかり、こうさぎは「そうだ、これこれ」とおもいました。

●留守を任されたこうさぎが、お母さんになったつもりですごす一日のお話です。母親そっくりの口ぶりで友達の世話を焼いたり、慣れない家事に精を出したりする様子から、背伸びしたい子どもの気持ちがよく伝わってきます。女の子におすすめの一冊です。

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