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> かぶと三十郎 きみのために生きるの巻
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タイトル |
かぶと三十郎 きみのために生きるの巻 |
著者 |
宮西 達也(作・絵) |
出版社 |
教育画劇 |
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むかしむかしの おはなしです。カブトムシの おさむらいが ある 森に ふらりと やってきました。
「どけどけ――!この きの じゅえきは ぜ〜んぶ おいらのものだ。」ゴキブリのゴキゾウが そういって、カナブンたちを ふみつけているでは ありませんか。「た、たすけて――」そのときです…。
「よわいものいじめは やめるでござる!」ド――ン!
かぶと三十郎が、大きなつので ゴキゾウを 木のうえに なげとばしました。
「ひ、ひでえじゃねえか」
「ゴキゾウどのが いじわるを するからで ござる」
「い、いじわる…? いじわるは どっちだよ。おいらのことを みんなは きたなくて ズルくて、きもちわるい あぶらむしやろうって いってるんだぜ。」そういうと、ゴキゾウは 目になみだをためながら、強くてカッコイイ 三十郎のことを うらやみました。
「ゴキゾウどの、それはちがう! だいじなことは ちからが つよいことじゃない。かっこが いいことなんかじゃない!」
でも、ゴキゾウには 三十郎のことばなど 耳に とどきません。あいかわらず 食べものを ひとりじめしては、ほかの虫たちを こまらせていたのです。ところが―――。
●人間だけでなく虫の世界でも嫌われ者のゴキブリですが、読み進めていくうちにゴキゾウの気持ちにどんどん共感し、応援したくなってきます。三十郎が伝えたかった「だいじなこと」の意味とは一体何だったのでしょうか。物語の最後に、ゴキゾウがそれを教えてくれます(シリーズ物、他3作)。
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