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1年生の今月の本


たまごにいちゃん タイトル たまごにいちゃん
著者 あきやま ただし(作・絵) 
出版社 すずき出版
 

 この こ、たまごにいちゃんと いいます。ほんとうは もう たまごからでていないと いけないんです。でも でたくないんです。たまごにいちゃんは、ずーっと たまごで いたいと おもっていました。「わわ あぶないっ! ぶつかったら ひびが はいっちゃうんだよね」たまごにいちゃんは そういって、いつも いしを よけながら あるきます。「おはよう おかあさーん」「あら、おはよう おにいちゃん」「はやく おおきくなると いいわね」おかあさんが いいました。「いいえ。ぼくは これで いいんですよ、おかあさん」たまごにいちゃんは いつだって こういいます。たまごにいちゃんの おとうとは きいろい ひよこです。「おー おとうとよ。おはようさん!」「あっ おにいちゃん」「おまえ、おおきくなたんじゃないか?」「そうかなあ」たまごにいちゃんは おとうとを せなかに のせてみました。「ほら、だいぶ おもくなってるよ」「ほんとう? ぼく うれしいな」たまごにいちゃんは、おとうとの ほうが おおきくなったって へいきです。たまごの ほうが いいんです。

●たまごの殻から中々抜け出したくない、たまごにいちゃんの姿を見て、大人になった今でも共感できるところがあるかもしれません。本当は次のステップに進むための準備が整っていても、「まだ、たまごでいたい…」とどこかでブレーキをかけていることはありませんか?大人も子どもも、今までの自分にサヨナラ!をする勇気をもらえる一冊です。

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